シスターの白きカラーや海芋咲く ／勝美
蝦蟇の吐く泡天体のごとく浮く ／勝美
はたはたと旗のはためく梅雨晴間 ／勝美
顔寄せて大熊猫の仔の昼寝 ／勝美
夏山の世界遺産のたたづまひ ／勝美
ひねもす俳句
ひねもす俳句：夏めく街
どの顔も茅の輪潜りて晴れやかに ／勝美
縄文の青水無月を想ふべし ／勝美
亡びゆくものの哀れや片陰り ／勝美
夏めくや光と影の鬩ぎあふ ／勝美
逢坂をギター抱へて蝉丸忌 ／勝美
ひねもす俳句：五月来る
降りかかる男滝女滝の滝しぶき ／勝美
ラビットもベアも微笑む五月来る ／勝美
時を経て目覚めて時の日のワイン ／勝美
金魚屋の屑の金魚をもらひけり ／勝美
沿道にひと居並べり賀茂祭 ／勝美
ひねもす俳句：行く春
さへづりの止む反芻の刻長し ／勝美
春の野や浮かれ心の身を寄せて ／勝美
犇めいて身を摺り寄せて燕の子 ／勝美
行く春の階段ひとり登りけり ／勝美
春夕焼我も亦持つ過去の影 ／勝美
ひねもす俳句：四月
ジュレに浮く花びら匙に掬ひけり ／勝美
校庭の桜涙と笑みの渦 ／勝美
放射能除けのシェルター春野菜 ／勝美
一年生事故なきやうに通りやんせ ／勝美
ときめきの覚めざるままに五月来る /勝美
ひねもす俳句：春の夢
春宵の華屋与兵衛は佳き男 ／勝美
四月馬鹿鴉一羽の無人島 ／勝美
マント狒狒の今日の食材春野菜 ／勝美
飽食の果ての春眠寝て飽きず ／勝美
白木蓮の雲のんちやんの乗りさうな /勝美
ひねもす俳句：春
青き踏むところ探せど見当たらず ／勝美
あでやかな京雛菓子の紅の色 ／勝美
地中海の風の匂ひや風信子 ／勝美
観梅や何処へ行くにも二人連れ ／勝美
春風や気にも止めざる決まりごと ／勝美
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