花ひらく刻来るべし敗戦忌 /勝美
行く先は何処か知らねど秋の暮 ／勝美
十六夜や木曽路につづく石畳 ／勝美
新涼や流るる水に濡るる岩 ／勝美
つれづれに烏鷺戦はす夜長かな ／勝美
ひねもす俳句
ひねもす俳句：大暑
なむさんぼう何処に在れどもゐる大暑 /勝美
炎天に風穴開くや掘削機 ／勝美
面構へ同じくしたり蟻地獄 ／勝美
一時間待てばバス来る大西日 ／勝美
神社へと揃浴衣の勢揃ひ ／勝美
ひねもす俳句：七月
願ひ事多し七夕竹撓る ／勝美
琵琶法師吐くころころと枇杷の種 ／勝美
朝顔は予定調和の色尽くす ／勝美
草茂るせめて人生たのしくと ／勝美
楊桃の身投げ現場に遭遇す ／勝美
ひねもす俳句：夏の夢
山法師千の蜂起や気を一つ ／勝美
覇王樹の花やテキーラに酔ふ覇王 ／勝美
釈迦の掌を出ず軽鳧の子の独り旅 ／勝美
夏帽や背の恥ぢらひの隠れなし ／勝美
青柿の墜ちて身の上語りだす ／勝美
ひねもす俳句：夏の顔
シスターの白きカラーや海芋咲く ／勝美
蝦蟇の吐く泡天体のごとく浮く ／勝美
はたはたと旗のはためく梅雨晴間 ／勝美
顔寄せて大熊猫の仔の昼寝 ／勝美
夏山の世界遺産のたたづまひ ／勝美
ひねもす俳句：夏めく街
どの顔も茅の輪潜りて晴れやかに ／勝美
縄文の青水無月を想ふべし ／勝美
亡びゆくものの哀れや片陰り ／勝美
夏めくや光と影の鬩ぎあふ ／勝美
逢坂をギター抱へて蝉丸忌 ／勝美
ひねもす俳句：五月来る
降りかかる男滝女滝の滝しぶき ／勝美
ラビットもベアも微笑む五月来る ／勝美
時を経て目覚めて時の日のワイン ／勝美
金魚屋の屑の金魚をもらひけり ／勝美
沿道にひと居並べり賀茂祭 ／勝美
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