ひと雨に梅開かんとする予感 ／勝美
住むひとの絶えたる家や沈丁花 ／勝美
揚げ渋る凧に因果を含めけり ／勝美
Author: pure2
ひねもす俳句：早春へむかう
風雲の兆しも見えず竜の玉 ／勝美
水仙や屈（かが）む高さの香に浸り ／勝美
さへづりの仲間待つ間の一呼吸 ／勝美
ひねもす俳句： 冬の午後
雪消えし地になすことのなき土鳩 ／勝美
午後の日をかへすさざ波寒の入 ／勝美
ひねもす俳句：年の瀬の雪
臘梅や俄に白きものの舞ふ ／勝美
雪掻きは他人まかせや街眠る ／勝美
ひねもす俳句：小春日
はや灯す家そちこちや枯れいばら ／勝美
数へ日の街角に立つ石地蔵 ／勝美
冬ざるる時代遅れの古遊具 ／勝美
ひねもす俳句：浅い冬
ならまちの無住寺ひそと実南天 ／勝美
商ひの地酒ずらりと花やつで ／勝美
有り余る日をふんだんに干蒲団 ／勝美
ひねもす俳句：古都の晩秋
坪庭の紅葉明かりや虫籠窓 ／勝美
水澄める古都に異彩の水路閣 ／勝美
高瀬川一之船入落葉舟 ／勝美
山茶花の白のはらりと芭蕉庵 ／勝美
小春日和蕪村の墓へ参らんか ／勝美
厄除けの猿を軒端に年の暮 ／勝美
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