白木蓮の高きは雲に届きたり ／勝美
句碑の字をなぞる指先花の冷え ／勝美
青柳の水には遠き枝の丈 ／勝美
風つかむには幼くて柳の芽 ／勝美
装ひを剥けば均一新社員 ／勝美
Author: pure2
ひねもす俳句：春の光
鉄柵をしめ菜の花の収容所 ／勝美
何時か子も跼み看るべし雪割草 ／勝美
巣離れの鮒に誘ひの鉤下ろす ／勝美
紅梅の彩に余情の有り余る ／勝美
揺り起こす風に目覚めて猫柳 ／勝美
ひねもす俳句：春浅し
街路樹の目覚め未だし春遅々と ／勝美
ほほづゑに待つ身をあづけ春の宵 ／勝美
三月のよろこびに充ち京弁当 ／勝美
啓蟄の人人人や音立てて ／勝美
春のよろこび運び来しカランコエ ／勝美
ひねもす俳句：冬のおわりに
畑焼いて夕べの祈り捧げけり ／勝美
木の芽晴こんがりとパン焼き上がり ／勝美
ベンチとは春愁の身の置き処 ／勝美
兜太ゐず青鮫もゐぬ梅である ／勝美
ひねもす俳句：節分も過ぎて
鳥帰るべしと文鳥独りごつ ／勝美
一杯のショコラ召しませ春の風邪 ／勝美
春なれば鉢植え色を溢れしむ ／勝美
春寒し改装遅々の貸店舗 ／勝美
文鳥の嬉々と遊ぶや水温む ／勝美
ひねもす俳句：三寒四温
さかなやの切身ひとしく春の色 ／勝美
受験子の眼に春雪の窓明かり ／勝美
雪掻いていつしか軽くなる心 ／勝美
ひねもす俳句：年始
去年今年犬小屋ほどの家住まひ ／勝美
掛け大根憂き世の風に乾びゆく ／勝美
買初の袋に詰まるほどの福 ／勝美
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