ひねもす俳句:春の光

フェンスの菜の花
鉄柵をしめ菜の花の収容所 /勝美

雪割草
何時か子も跼み看るべし雪割草 /勝美

春の池
巣離れの鮒に誘ひの鉤下ろす /勝美

紅梅のある坂
紅梅の彩に余情の有り余る /勝美

風に揺れるネコヤナギ
揺り起こす風に目覚めて猫柳 /勝美

2 thoughts on “ひねもす俳句:春の光

  1. >鉄柵をして〜
    鉄柵のどちら側が外なのか?菜の花から見ると、
    私たちの方が閉じ込められていると思ってたりしてw
    >何時か〜
    ちっちゃい子が、さらにちっちゃくなって、
    地面にちっちゃく咲いた花を見ている光景が目に浮かびますね。
    確かに枯れ葉の間にぽちっと白い花があると見ちゃいますね。
    >巣離れの鮒に〜
    これは、春に向けて独り暮らしを始める学生さん、
    新社会人に向けてのメッセージみたいですね。
    信じられないことに、なんと今になってチェーンメールなんて
    時代遅れなものが流行ってるそうで、まだまだ簡単に騙されちゃう
    人がいっぱいなんだなと、ちょっと悲しい気分です。
    >紅梅の彩に〜
    「余情」と「有り余る」の重なり方がHipHopな感じがするのは
    私だけでしょうか?なんだか、音楽ガンガン聞きながら歩いている
    兄ちゃんが、ふと見上げると梅が咲いていて、何かが心にスッと
    広がる…そんなシーンが浮かびます。
    >揺り起こす〜
    本当は猫柳なのに、「目覚める」が来てるので「猫」の映像が
    何となく浮かびます。しかし、柔らかな芽を見てネコヤナギと称した人は
    いい感性だな!といつも思います。

  2. 春だなぁ。菜の花のちょっとツンとくる匂いもまた
    たまらんです。
    柵はあるけどおかまいなしに、太陽の光でどんどん育つ
    菜の花のワイルドさがいい。
    この雪割草は赤塚植物園にて。
    枯れ葉の間から顔をだした小さな花がかわいい。
    早春の花。この小ささがいいなぁ。
    雪割草と名をつけた人も、地面にかがんでこの花を眺めたんだろうな。
    「春の花」の写真に混じって釣り人を1枚。
    やっと暖かくなって活動しだした鮒を、すかさず釣っちゃう人間って…。
    春を愛でながらも、山菜採りして食べちゃうし。
    それも含めて、春を謳歌するってことなんだろうな。
    この句の余情ってどんな想いだろ?
    “どんな”を書かずに”有る”ことだけ書くのは
    ずるいような気がするけど、どんな余情を感じるかは
    人それぞれなんでしょうね。
    ただ’有る”だけじゃなく、有り余ってるとした所がいいかな。
    そう、まさに風吹いてたんです、写真撮ったとき。
    風にぶれる猫柳をうまく撮れないかと苦戦したけど、
    結局うまくは撮れなかった。
    そこらへん作者には伝えてないのに、句には風が登場してびっくり。
    なんとも春らしくて、気持ちのいい句だと思う。

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