ひねもす俳句:春浅し

雨空の街路樹
街路樹の目覚め未だし春遅々と /勝美

バーの店内
ほほづゑに待つ身をあづけ春の宵 /勝美

京のお弁当
三月のよろこびに充ち京弁当 /勝美

中野駅の構内
啓蟄の人人人や音立てて /勝美

カランコエ
春のよろこび運び来しカランコエ /勝美

「ひねもす俳句:春浅し」への2件のフィードバック

  1. >街路樹の〜
    これは3月1日に撮った写真。氷雨の降る寒い日でした。
    鈍い色の空にカクカクと伸びる影の様な木を見てると
    まだまだ冬だな〜と感じます。
    >ほほづゑに〜
    彼女が待っているのは、ズバリ!トマトベースのパスタです!
    テーブルの上に粉チーズがあるので…w
    でも、それよりも、もっと待ち遠しいひとがいるに
    違いありません。きっと。
    >三月の〜
    京風の薄味に春を感じてすごく美味しくいただきました。
    食で季節を感じられるのも生きているからこそですね。
    >啓蟄の人人人や〜
    むっくりと起き出したカエルが
    「あいかわらず急がしそうだねぇ」
    と言ってる姿が目に浮かびます。
    人人人のところの、字の並びと音が句の調子と
    ばっちりマッチしてますね。
    >春のよろこび〜
    「よろこび運び来し」の音の転がり方が楽しい句ですね。
    その転がり方がまた、春の明るい印象につながっている感じがします。

  2. 今年は春がくるのが遅くて、枝のみの街路樹が寒々しい。
    でもたぶん、いつのまにか芽吹いてたりするはず、近いうちに。
    ゆっくりだけど、着実に準備を整えているんですよね。
    ひねもす俳句の写真には珍しいバー店内。
    すごく雰囲気のある句になって帰ってきました。
    春の夜じゃなく、宵としたところがいい。
    これから先の時間の経過まで含んでて。
    京弁当の中は、まさに春。
    季節を感じながら食べられるってのは幸せなことなんだなぁ。
    お弁当の作り手の気持ちも伝わります。
    春になると騒ぎ出すのは虫ばかりじゃない。
    人間も季節柄、卒業、転勤、引越、などなどめいっぱい
    動かなきゃならない時期でもありますね。
    ま、必要に迫られなくても、なんとなくあちこち出歩きたく
    なるのが春ですけど。
    句は、人の三連発で見た目がまず面白い。足音やざわめきも
    表れているみたい。
    カランコエは季語じゃないそうで。
    咲いている期間が長いからか、春の花ということでもないらしい。
    「カランコエ」の部分が他のものに置き換わっても
    いけそうな句であるような気もするけど、
    すんなり素直な表現が、かえって春らしいと感じさせたりします。

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