梅の木の影に我が影重ね踏む　／勝美

春昼の鼠は猫を恐れざり　／勝美

紅梅の浄土へ上る縄梯子　／勝美

乙女の間短き乙女椿かな　／勝美

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空を切る音剪定の上り詰め　／勝美

福は内なりパンジーを飾る門　／勝美

春寒し荷台大きく口を開く　／勝美

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何気なく大仏在（おは）す初写真　／勝美

餅つきの夢や隠居の臼に杵　／勝美

参道に並ぶ露店や初詣　／勝美

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草枯れて芯の強さを残したる　／勝美

数へ日や漢方薬の早き減り　/勝美

尻向けて白菜はしたなかりけり　／勝美

白菜のすでに萎びてをりしかな　/勝美

聖樹ただ単に広告塔の役　／勝美

外しけりショールに絡む鬘の毛　/勝美

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枯葉のベンチ相寄らぬ影ふたつ　／勝美

寒禽とネット越しなるご対面　/勝美

大勢の子供の去りし枯葉かな　／勝美

独居房めくアパートも冬日濃し　/勝美

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第二十一回国民文化祭2006やまぐち文芸祭俳句大会において
この、ひねもす俳句の作者の次の作品が社団法人俳人協会賞を受賞しました。
　灯を入るる頃となりけり夏座敷　／勝美
作者は山口まで招待を受け、表彰式に臨みました。

ついでに、瑠璃光寺、雪舟庭、サビエル記念聖堂などを見学した折のひねもす。

瑠璃光寺池に冬めく塔の影　／勝美

石庭の黙（もだ）の深しよ石蕗の花　/勝美

絵硝子の冬日微塵や祈る背に　／勝美

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栗むいて指の汚れを訝しむ　／勝美

ハロゥインかぼちゃの果たすべき役目　/勝美

出来たての雲の切れ端秋の空　／勝美

秋の夜やロマンス色のネオン点き　／勝美

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