ひねもす俳句:春深む

おたまじやくし
天球に星あるごとく水に蝌蚪 /勝美

お稲荷さん

風炎や殺生石と化す狐 /勝美

チューリップ

ターバンに焚きこむ香や鬱金香 /勝美

チューリップアップ

腹割って話せば解るチューリップ /勝美

つつじ

うつろはぬものとてなけれ白躑躅 /勝美

「ひねもす俳句:春深む」への2件のフィードバック

  1. >天球に星〜
    植物園の中にある小さな池は、春先にカエルで溢れんばかりになります。
    その後、このプラネタリウム状態になり、星々は知らぬ間に宇宙へと散って行くのです。
    カエルたちの平和を星に祈りましょう。
    >風炎や〜
    以前、狛猫のことをアップしましたが、今度は狛狐。
    このぶんだと、狛狸やら狛雀とか発見できるかも。
    >ターバンに〜
    なるほど、ターバンに見えないこともないですね。
    自分で香りを発するターバンがあれば、
    シーク教徒の人たちに大流行間違いなし!
    >腹割って〜
    チューリップたちは何を話しているんでしょうか?
    「実は俺、チューリップじゃないんだ…」
    「ウソつけ!」
    なんてことかな。
    花が終わると「じゃ、来年」と軽くバイバイしてるのは、間違いないと思います。
    >うつろはぬ〜
    ずっと咲いてる花もいいのかも知れませんが、
    やはり、地味なつぼみからパカッと咲く方が数段キレイに感じるものかも知れません。

  2. 「蝌蚪(かと)」はオタマジャクシで春の季語。
    ちょっと前に蛙たちがぞろぞろ卵を産みにきてた池に、
    いまはオタマジャクシがいっぱい!
    数えきれないほどのオタマジャクシを、「天球に星あるごとく」
    と喩えたのがミソ。
    作者より「風炎はフエーンと同じ、晩春の季語。」だそうです。
    なんてことないお稲荷さんの狐像から、白面金毛九尾の狐が化けたと云われる那須温泉の殺生石まで連想するとは。
    狐のおっかない顔は恨みのせいか…。
    子狐におっぱいあげてるんですけどね。顔が恐い。
    作者より「鬱金香(うこんこう)はチューリップの傍題。
    チューリップはターバンの転訛したものという説あり」だそうです。
    チューリップといえばオランダというイメージですが、中央アジアが原産。ヨーロッパにチュルバン(ターバン)と間違って伝わったのがチューリップの名前の由来。
    句の中でルーツに出逢ったチューリップ、という感じでしょうか。
    こっちの腹割ってるチューリップは、打って変わって。
    こどもの頃に最初に描いた花って、チューリップだったんじゃないかなぁ。
    ぐちゃぐちゃ面倒なこと言ってないで、チューリップみたいに
    パカッとスッキリいきたいもんです。
    「躑躅(つつじ)」が春の季語。
    桜が終わり、連休頃になるとツツジが一斉に咲き出します。
    「うつろはぬものとてなけれ」は、どういう意味だろ?
    見事に咲いた白ツツジも、季節が移ろえばまた萎み、散っていくということかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です