ひねもす俳句:奇妙な味

飯蛸の親類パックの異星体
飯蛸の親類パックの異星体 /勝美
下町は昭和に溢れ亀鳴けり /勝美
下町は昭和に溢れ亀鳴けり
階上の昭和時代へ巣籠りす
階上の昭和時代へ巣籠りす /勝美
闇深し渚に寄する蛍烏賊 /勝美
闇深し渚に寄する蛍烏賊
闇夜にもすくと春社の大鳥居
闇夜にもすくと春社の大鳥居 /勝美

One thought to “ひねもす俳句:奇妙な味”

  1.  もはや3月。時間だけは刻々と過ぎ去る。今回のタイトルは「奇妙な味」。奇妙な味と言えば推理小説について語った江戸川乱歩が思い出される。それはさておき、今回の5句はひねもす作者が漠然とそう感じたまで。1句目は生たこのパック詰め。何やら異星人の(一昔前に海野十三の火星兵団という子供向けの探偵小説の火星人の)肉体めいていかにも不気味。2句目、3句目はとある下町の現存の街並みの一角。昭和が充満して迷い込むと出られなくなりそう。4句目は自販機。省エネかはわからないが商品を照らす照明がされてないのが不気味ではある。ホタルイカを想起した。
    最後の句は夜の神社。妙に鳥居が居丈高めいているのは照明の所為かも。お百度参りがありそうな景色。

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