ひねもす俳句:気分一新

捥ぎたての茄子や紫紺を深くして
捥ぎたての茄子や紫紺を深くして /勝美
花しとね眠るが如く蜂死せり /勝美
花しとね眠るが如く蜂死せり
落雷の火の粉の飛んでブラシの木
落雷の火の粉の飛んでブラシの木 /勝美
水盤に花花浮かべ春惜しむ /勝美
水盤に花花浮かべ春惜しむ
衣替へ制服楚楚と女学生
衣替へ制服楚楚と女学生 /勝美

6 thoughts on “ひねもす俳句:気分一新

  1. 早くも5月終盤。次は梅雨やら台風やらの出番。寒いと思うと暑く、暑いと思うと寒いこの頃。気分一新してこれからの環境に備えたい。最近テレビその他で親しい人の訃報が相次ぐ。思い出の中でしか見ることができない。健康には注意して生活したい。1句目は出来立ての折り紙のナス。形も茄子らしくお上手な出来栄え。浅漬けを茶漬けで食べたい。2句目は蜜集め中の蜜蜂。蕊に覆い被さっている様が花の褥に眠る→安らかな<死>を連想したのでこの句になった。3句目はブラシの木、季語ではないが季語でもよさそう。金のつぶつぶに見えるのは花の何に当たるのか知らないが火の粉が散っているように見えたので落雷の火の粉。強引ではありますね。4句目はローズガーデンの水盤。浮かんでいる花びらが美しい。「洗礼の水盤」が適切かは定かでないがとりあえず。最後の句はオダマキ。色の配合が清楚な風情。月並みではあるけれど女学生の夏の制服を思ったが今時こういう制服があるのかは定かでない。適当すぎる句と言わざるを得ないかも。

  2.  捥ぎたての茄子や紫紺を深くして /勝美
    ナスの紫色はアントシアニン。ポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。
    私は茄子が大好物なんですが、いつごろから好きになったのか…わからない!
    もしかしたら、自分の必要としている要素を摂り入れるために食の好みも変化するのかもですね〜。
    ちなみに、ナスの色素「ナスニン」には、コレステロール値をさげて動脈硬化や老化の予防、
    眼の疲れをやわらげたり、視力の回復を助ける効果もあるらしく、なんとバッチリヒットした食べ物を好きになっていたのかと、自分の野生力にもびっくり。

    「紫紺」は紺とつくわりには、赤紫っぽい色かも。こういう色も好き。

     花しとね眠るが如く蜂死せり /勝美
    死んじゃいない。死んじゃいないけど、こんな心地よさそうな場所で眠れるなら蜂のかわりになってもいいかも。
    写真の蜂はお仕事中。
    腕(脚?)に大きな花粉団子をつけて、さらに団子を大きくして巣に持ち帰ろうというところですね。
    写真撮られてることも気づいてるような眼をしています。

     落雷の火の粉の飛んでブラシの木 /勝美
    なるほど、火の粉ですか。
    何日か気温の高い日が続いた後、ふと気づくと鮮紅色が一気に広がっていてこの状態。
    突然の落雷で火がついたように、まさに突然のできごとに思えました。
    花粉の黄色を火の粉と見たのがいいですね!

     洗礼や水盤粋な花うてな /勝美
    バラ園の薔薇も終盤になり、本当はこの水盤の薔薇もくたくたです。
    それでも目をひく綺麗さはありますね。
    キリスト教徒でないので洗礼をみたことはないのですが、
    こんな水盤もカラフルでいいですね。
    「花うてな」が季語かと思ったら「水盤」が夏の季語なんですねー!

     衣替へ制服楚楚と女学生 /勝美
    なんとなく分かります。なんとなーく、そんなそんな感じの制服を見たことがあるような…
    丈長めのジャンパースカートの私立の女子校みたいな雰囲気ですね。
    「ごきげんよう」とか言ってそう。偏見ですが。

  3. コメントありがと。4句目の俳句の「水盤」は残念ながら季語ではありません。となると「花うてな」が季語ということになるのでしょうか、しかし季語としてはちと弱いかも。ということで俳句としては下手な句なので再考を考え中。

  4. 早々と4句目を取り替えて頂いて感謝感謝。今回には明確に「春惜しむ」という歴とした季語を据えました。「花の命は短くて」とは文人作家の名言です。その短い命をもぎ取って水盤に浮かべる行為をどのように考えるか。春惜しむなんて手前勝手すぎるかもです。

    1. 水盤は夏の季語とあるので、季重ねにならない?
      むしろ花うてなのほうは、季語ではないんじゃない?

      それはさておき、水盤に薔薇の花を浮かべるのは、エコ、再利用してるのかも。
      というのは、バラは咲いたらある程度経ったら切らないと次の蕾が咲かない。
      なので、切った花を捨てずに浮かべるとしたら、花の命が少し永らえてるんじゃないのかと。
      ただし、水盤に浮かべられることもなく収集される花のほうが多いと思うけど。

  5. 今回の4句目の句は手持ちの角川合本現代俳句歳時記に「水盤」(夏の季語)の掲載がなかったことに起因。角川俳句大歳時記には掲載されている。慎重足るべきだった。初めのも後のもいい俳句とは言えない。もう一度考えてみたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です