ひねもす俳句:北海道晩春

水芭蕉己が姿を水鏡
水芭蕉己が姿を水鏡 /勝美
鳥の巣のやうに寄生木在りにけり /勝美
鳥の巣のやうに寄生木在りにけり
リラ冷えの空は重たく伸し掛かり

リラ冷えの空は重たく伸し掛かり /勝美

受け入れの余地はたつぷりこどもの日 /勝美

受け入れの余地はたつぷりこどもの日
暮なづむ市街に春を惜しみけり

暮なづむ市街に春を惜しみけり /勝美

One thought on “ひねもす俳句:北海道晩春

  1. なんだかんだのうちに早くも四月が終わりに近づいた。晩春初夏へと場面が転換。今回の写真は北海道旅行の一端。水芭蕉と言えば抒情唱歌に出てくるが夢見るような匂いがするわけはない。尾瀬が著名ですが俳句作者にとって忘れられないのは北アルプスの鹿島槍ヶ岳から五竜岳への縦走で(雲行き悪く五龍山荘のテント場でテント泊をした)夜中に台風に見舞われポールが折れて早々に白岳から遠見尾根を下ることになった、急な下りの途中にみた湿原の水芭蕉が印象深い。(五竜岳の岩場で胸に吊るしたペンタックスを岩にぶつけて壊した。)水芭蕉も水仙のようにナルシストなんだなあ。二句目は木は寄生木。鳥の巣に見えてまんまの句。三句目はライラック。まだ蕾のため愛想がない風情。四句目はご存知大通公園。雪まつりの舞台にもなる場所。メーデーには人で埋まったこともあったのかも。最後の句は藻岩山からの札幌市街の展望。(作者は45年も前)センチな感傷に襲われるのだった。
                                                                     

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