ひねもす俳句:生きとし生くるもの

未熟者は直ぐに音を上げ金鈴子
未熟者は直ぐに音を上げ金鈴子 /勝美
おはやうと目玉くるくるいぼむしり /勝美
おはやうと目玉くるくるいぼむしり
水底に影も止めずあめんぼう
水底に影も止めずあめんぼう /勝美
銘刀の妖しき光り青蜥蜴 /勝美
銘刀の妖しき光り青蜥蜴
香港の治安気になる紅蜀葵
香港の治安気になる紅蜀葵 /勝美

5 thoughts on “ひねもす俳句:生きとし生くるもの

  1. 「生きとし生くるもの」瞬時の生をひたすら生きている。思い入れの多寡はあれども。今回は季語にもたれて安直な粗製乱造の句ばかり。1句目の金鈴子は栴檀の実の傍題。栴檀は双葉より芳しとはいえ青い実は青臭いのではなかろうか。金の鈴は鳴らないだろう。2句目のかまきりは生まれたてかやけに初々しい感じ。ひょっこり顔を出したところが可愛いい。アメンボは詠み尽くされた感の季語。「あめんぼと雨とあめんぼと雨と」藤田湘子。「あめんぼの足跡凹む鉄の脚」(勝美)4句目は蜥蜴。村正の妖刀みたいに気味悪い光を帯びている。5句目が少し季語から離れて季語へ戻ってしまった句。花を眺めているうちに、なぜか香港の民主化デモを思ったのでした。どれもお気楽な句で反省。

  2.  未熟者は直ぐに音を上げ金鈴子 /勝美
    ホントにそう!未熟者ほどカンタンに音を上げる!
    踏みとどまって、壁をよじ登った先にしか道はないってこと、すべてにおいてそうかもね。
    ちなみに、双葉より芳しいセンダンはこれじゃなくて白檀。
    この実は香りしなかったような。

     おはやうと朝の挨拶いぼむしり /勝美
    わずか3センチにも満たない生まれたてのカマキリ。
    生まれたてでもいっぱしの構えです。
    カマキリは複眼のなかに瞳に見える黒い点があって擬人化しやすいですが、これ偽瞳孔というらしい。
    カマキリと目が合った!と思ってるのは人間だけ。
    なお、複眼のほかに単眼が3つ、頭の中央部分にあるそうです。
    「いぼむしり」のネーミング、どこから来たんだろう?

     水底に影も止めずあめんぼう /勝美
    このアメンボ、でかいです!
    めっちゃデカイです。足の先から先まで手のひらぐらいあるかと。
    「水底に影も止めず」これは観察なのか想像なのか、アメンボの細くて軽い姿を
    表すには最高に巧くない?

     銘刀の妖しき光り青蜥蜴 /勝美
    このトカゲちゃんも生まれたて。ちっさいトカゲ兄弟が3匹、そのうちの1つ。
    幼体にしか青色は見られないんじゃなかったっけ?
    こんなメタリックな青、すごいよね。

     香港の治安気になる紅蜀葵 /勝美
    モミジアオイは真っ赤な花弁だけど、スッキリした形をしているので
    真夏にみても暑苦しさはないですね。
    どこから香港に飛んだかわからないけど、「赤」からかな?

  3. あわさん コメントありがと。今回の「生きとし生くるもの」も、それらしくまとまった感ありです。季語の「栴檀の実」は香らないのですね。ことわざの芳しい方は「白檀」で混乱しますね。調べるとこれまた面白いのですよね。
    かまきりを「いぼむしり」というのは鎌で「疣」をむしり取る(本当かな)ところかららしい。あめんぼ(水馬)はみずすましとも言うが別の水棲昆虫(黒くてずんぐり)だからややこしいよね。とかげは視点を変えて後何句でも詠めるね。最後の句は花の色と形からの連想。今回も楽しめました。

    1. 香港のマークの花、たしかにモミジアオイっぽくもあるね。そうかそうか。
      バウヒニアっていうんだってよ、花。
      カマキリのいぼむしりの由来はおもしろい。
      ミズスマシは、くるくる回るずんぐりのほうだけかと思ってた。
      身の回りの動植物が、案外深くて面白いよね。

  4. 知らないことを勉強するのは老化防止に向いているのかもね。なんでもグーグルだ!

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