ひねもす俳句:令和六年始動

昼火事や目白御殿の焼失す
昼火事や目白御殿の焼失す /勝美
水仙の色慎ましく簡素の美 /勝美
水仙の色慎ましく簡素の美
ジャムに良し赤く丸き実山法師
ジャムに良し赤く丸き実山法師 /勝美
桃源郷へ山茶花の道しるべ /勝美
桃源郷へ山茶花の道しるべ
忽然と天女や冬の草蜉蝣
忽然と天女や冬の草蜉蝣 /勝美

5 thoughts on “ひねもす俳句:令和六年始動

  1. 令和六年の幕開け。早々から能登の大地震津波火事と立て続けの災害。政界では裏金疑惑。政界人の金権体質が疎ましい。あれやこれやのうちにかつてのヤミ将軍の田中角栄の旧居の昼火事。きな臭い一年を予感させる。ということで新春第一発は「令和六年始動」。一句目はたまたまメジロの写真。目白は夏の季語。角栄邸の線香によるとされる昼火事を一句に仕立てた。季語は火事。二句目は水仙。香り豊かで気品がある。まともすぎていささか忸怩。三句目は山法師。普段はこれがその木と知らずやり過ごしている。食することができる実が生る事すら知らなかった。マンゴーのようの甘いとか。その季節には食べてみよう。四句目は山茶花。紅色の花弁に荘厳された道ならぬ道が遥かへと続いている。きっと先には桃源郷があるのかも、と思わせる一枚の写真。最後の句は草カゲロウ。ウスバカゲロウは幼虫時蟻地獄。草カゲロウは同じ仲間でも田や畑に生息して益虫。儚い昆虫。季語的には夏のため冬のと注釈をつけた。薄い羽衣の天女に例えた。

    1. ちなみに、クサカゲロウは蟻地獄じゃなくてアリマキ地獄。普通に草木についたアブラムシを食すらしいですよ

  2. 先に写真についてだけ。

    近所のお宅の庭木がメジロの棲家になっていました。たくさん居ても、小さくてすばしっこいので撮るのが難しい!

    水仙は早春の花のイメージ。今冬は暖かかったから開花が早い?

    ヤマボウシの派手な紅い実。ハナミズキと花は似ていても実は似ていない。拾って内側を舐めたら甘かったので、少しもいで持ち帰る。山の木じゃなく商店街の街路樹なので、ほどほどに。

    サザンカ。もう盛りは過ぎて花びらが落ちているので地面が華やか。光が丘公園。

    季節外れのスズキクサカゲロウ。
    風の強い日、ベランダの内壁に止まっていました。
    その日のうちに姿を消して、何処へか。

  3.  昼火事や目白御殿の焼失す /勝美
    テレビを見ていないので、このニュースを知ったのが句からという…遅まきながらびっくり。線香が火元とは!館が燃える火焔の煙を供されても供養にはならないなぁと。

     水仙の色慎ましく簡素の美 /勝美
    なんと慎ましやかな句。ナルシシズムのカケラも感じない、こういう句もありかもですね。

     ジャムに良し赤く丸き実山法師 /勝美
    ヤマボウシをジャムにする〜?というのが初見の感想。ヤマモモじゃあるまいし…と思ったけど、作ってる人いますね。
    まあ句として面白さはあまりない!

     桃源郷へ山茶花の道しるべ /勝美
    この場所のサザンカは数枚角度を変えて撮った。この写真、左側が白く抜けてしまってよくはないけど、選んだ理由が句によってわかった気がした。

     忽然と天女や冬の草蜉蝣 /勝美
    天女に喩えるのもさもありなん。英語ではグリーンレースウィングというらしいですよ。眼は金色らしいんだけど、そう見えなかった。
    弱々しい虫が冬のベランダになぜ?ですが、うちのベランダは虫パラダイスなので、もう何が来てもOK!

  4. 水仙の句はギリシャ神話のナルシサスに持っていってもよかったんだけどね。以前に作ったことがあったので素直な句にした。(言い訳)

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