ひねもす俳句:令和5年の幕開け

胸襟を開く露座仏初詣
胸襟を開く露座仏初詣 /勝美
龍天に昇る一瞬腹晒す /勝美
龍天に昇る一瞬腹晒す
はや灯す街を俯瞰す初鴉
はや灯す街を俯瞰す初鴉 /勝美
星雲は分裂重ね春の星 /勝美
星雲は分裂重ね春の星
空を掃く箒や冬の月残り
空を掃く箒や冬の月残り /勝美

6 thoughts on “ひねもす俳句:令和5年の幕開け

  1. あけおめです。今年もシコシコ俳句をひねり出す所存です。どうぞよろしくお付き合いください。新年初っ端は初詣。ご存知東京大仏。おおらかに胸をはだけていて願い事はなんでも受け入れてくれそうです。「東京大仏テレビ」を知る人は今では少数派になりましたかねえ。2句目はアーケード街の天井を見上げたところ。「龍天に登る」という季語の映像はこれだという感じ。龍は龍でもロボット的な骨組みではありますが。この街寂れた感じがあります。時代の趨勢も見てとれるようです。3句目は浅草の下町の俯瞰図です。閑古鳥ならぬ鴉が見下ろしている街と判断しました。4句目は切り分けたお好み焼きです。真っ二つに、また半分にと一口大に切り分けるところ。春の星の出現の始まりの星雲のビッグバンの有様と捉えましたが、強引でしたか。最後の句は見たまんまです。枯れ木を箒に見立てるのは陳腐かもですが淡く月が消え残っているのが印象的ではあります。

    1. 5句目、そういえば以前に
       大空の掃除に余念なき冬木
      というのがありましたね〜!
      2015年12月26日かな…

  2. そうそう、月並みな発想からは常套的な句が生まれるもんだなあ。枯れ木と箒という見立てからは脱却すべしだ。出来上がった句はそこそこかもだけれどそこまでという域を出ないねえ。反省。

  3. 早々と秀句連発ですね。私は5句めの空の掃除面白く感じました。4句めのお好み焼きからの星雲を割っての発想感心しました。前回の葉牡丹の句おめでたくいいですね。いろいろな場面を楽しく味わいました。明日は我が家で7名集まっての句会です。ひまわり句会が続いてます。

  4. 衡子さん お久しぶりです。コメントありがとうございます。ご自宅での7名での句会とは羨ましいです。また、この一年も俳句を楽しむことができるならこれほど嬉しいことはありませんねえ。14日は獺祭首都圏同人会の新年会ですねえ。終わったら状況を聞かせてください。

  5. 令和5年になって、はや1月があっという間に過ぎ節分もすぎ、もはや春!!
    すでに1年の12分の1とちょっとが消化されてしまった…
    気を取り直して、遅れ馳せのコメントを。

     胸襟を開く露座仏初詣 /勝美
    初詣に参ったり参らなかったりの地元の大仏ですが、
    今年は行ってみました。
    近所に小ぶりではありながら、こんな大仏が鎮座坐しているっていうのは
    なにか安心ですよね。
    たとえ「大仏に石をぶつけないでください」と書かれるような大仏であっても。

     龍天に昇る一瞬腹晒す /勝美
    これは上手いと思った!ざらざらの鉄骨の天井がまさにそう見える。
    そう見えると、鉄骨と波板だけのアーケードがやおら躍動感を帯びてくる…
    写真が無いなら無いでも成り立つ句だけど、写真があると面白く、
    これはベストマッチかな!

     はや灯す街を俯瞰す初鴉 /勝美
    見てるのは私でカラスじゃないですけど、まぁカラス視点ですね。
    奴らはこんなふうに人間どものことを俯瞰してるわけですよ。
    「初鴉」という季語は知らなかった。
    「元日のまだ明けやらぬ空に声を上げる鴉」とある。
    元日のまだ明けやらぬ空は見た。日が昇るより前の空のが色が濃くて綺麗なので、
    好んで見るのだけど、いたかも、カラス。

     星雲は分裂重ね春の星 /勝美
    ははは〜!句に注文つけて突き返したら星雲になって帰ってきた(笑)
    いいんじゃん?お好み焼き星雲。板垣さんが名付けないかしら?

     空を掃く箒や冬の月残り /勝美
    冬が案外好きかもしれない、と思う今日このごろ。
    寒いのは勘弁だけど、澄んだ空気に、こんな樹形がはっきり見えるのは今しかない。
    空に広がる枝+月だけで、過不足なしという気分になります。

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