ひねもす俳句:春よ来れ!

春寒や抜け殻めきしアーケード

春寒や抜け殻めきしアーケード /勝美
枯葉掃く高野箒や作務衣僧 /勝美
枯葉掃く高野箒や作務衣僧
道と化す暗渠の秘むる春の闇
道と化す暗渠の秘むる春の闇 /勝美
水墨の現代アート寒の鵯 /勝美
水墨の現代アート寒の鵯

春三日月宇宙の広さ独り占め

春三日月宇宙の広さ独り占め /勝美

5 thoughts on “ひねもす俳句:春よ来れ!

  1. タイトルの「一点集中」はピンときません。一句目のアーケードの屋根、二句目の一本のコウヤボウキ、三句目の小道、四句目の鵯、五句目の三日月、主役の道具立に一点集中してたら俳句が生まれたというわけでして。アーケードの延々続く屋根が蛇の抜け殻に見えてきました。コウヤボウキは作務衣僧の掃除に欠かせない箒からの連想の連想です。
    小道の下は下水か疎水に蓋した場所とのことで春の闇が潜んでいるのか、と。鵯が止まっているのは栴檀の木とかですが、曇天をバックに水墨のアートめいていい構図と思いました。三日月は宙天高く存在を示していてコロナの世界を眺めているようにも思いました。

  2.  春寒や抜け殻めきしアーケード /勝美
    アーケードの屋根をじっと見ていたら、蛇の抜け殻に見えたと。
    巨大な蛇ですね。
    人がわんさか居たら屋根に目が行くこともなかったかも。
    人が居ない=中身がない で、抜け殻というワードはぴったり嵌ってますね。

     枯葉掃く高野箒や作務衣僧 /勝美
    コウヤボウキという植物をしっかり確認したことがなかったかも。
    全体的に枯れてます。よく見ないとピンクの綿毛も見逃します。
    意外にかわいい色したピンクの綿毛で、こんな箒で掃除する僧はポップですね。
    …と思ったら、この枝を束ねて作ったのが高野箒なのか!
    じゃあ名前がつく前に利用されていたということか。

     道と化す暗渠の秘むる春の闇 /勝美
    暗渠の道はなぜだか心惹かれます。
    妙に細くて大抵うす暗いし、通る時はこっそり民家の裏側を伝っているような感覚。
    この下に川が隠されるまでの経緯や、想像だけではわからない以前の姿が
    興味を誘うのかも知れません。
    「緑道」となって植栽され明るい道になっている川、細いまま裏道となった川、
    どちらもいいな。

     水墨の現代アート寒の鵯 /勝美
    ヒヨドリがたくさん啄んでいました。この木は栴檀。
    大きな木で、ヒヨドリの姿が確認できるよう目一杯ズームすると、
    スマホではこれが限界。残念です。
    冬は葉がない分、木の本来の枝ぶりの美しさが丸見えになります。
    自然はそのままアートですね。

     春三日月宇宙の広さ独り占め /勝美
    これもスマホじゃなければ、細い三日月をもっとシャープに撮れたでしょう。残念!!
    地上に近い空のピンクから、高い空の藍色までのグラデーションが見事でした。
    そこに三日月。言うことなし!
    「宇宙の広さ独り占め」これはいいね!上手!

  3. おはおは。コメントありがと。タイトルは「一点集中」から一転「春よ来れ!」に。アーケードの屋根に空間と空白と空虚を見てとりました。高野箒だから高野山の作務衣僧をコウヤボウキは季語にはなってないようですね。暗渠が緑道などに変身する例は中浦和から武蔵浦和への水路が遊歩道になって久しいです。土地改良区事業に従事していた山崎の祖父が沿道途次の碑の裏面に名を連ねていますよ。現代アート展、最近美術館や画廊へ足が向かない。コロナの影響で閉館や入館制限があったりね。コロナ自粛で萎縮しないで空に目を向けよう。壮大な気分になればよしとしよう。

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