ひねもす俳句:日はまた昇る

レリーフの波の凹凸鴨群るる

レリーフの波の凹凸デコイ鴨 /勝美

花束のやうに熊手を抱へけり /勝美

花束のやうに熊手を抱へけり
朝来れば運河に変はり冬銀河

朝来れば運河に変はり冬銀河 /勝美

寒禽の眠り覚めざり日は昇る /勝美

寒禽の眠り覚めざり日は昇る
朝日射す降誕祭の日の荒野 

朝日射す降誕祭の日の荒野 /勝美

7 thoughts on “ひねもす俳句:日はまた昇る

  1. はや12月、令和2年も残り1ヶ月を残すのみ。コロナに明けコロナに暮れる一年でした。来年にも続く気配濃厚。
    どのように自衛すればいいのやら考えてしまいます。「また日は昇る」ことに期待して過ごすことにしましょうか。
    1句目の波模様が白銀のレリーフみたいで重厚感があります。置物にしたい感じです。熊手を抱える人は何を考えているのでしょうか?前途に何を抱えているのでしょうかねえ。3句目の朝焼けの水路はそこにない冬銀河を想起しました。形を変えて運河となって横たわるのは冬の銀河だとは誰も思わないでしょうね。4句目もないものを詠んでみました。ないものをあるように詠むのは難しいですね。5句目はその延長で季語が景色に自然に収まってくれたのでした。

  2. 写真の力が大きいですね。レリーフの句もう少しこころが入ったらいいと思うのですが画面にない部分。熊手の句面白いと思います。寒禽の句時間経過があり。朝日射すの句、クリスマスの荒野、非凡。写真俳句の味わいはやはり難しい。画像から何を想像するか。写真が芸術だもね。横浜俳句会、予定通りにします。通信俳句会にすると、ずっと続くことになりそう。

  3. こんばんは。コメントありがとうございます。写真が想像力をかきたてます。自由に発想をたくましくしています。これからもどうぞよろしく。横浜句会は参加させていただきます。ますますコロナがひどくなりそうな気配。用心しても手洗い消毒とマスクしか対抗手段がないのですが、気をつけたいです。

  4. >朝来れば運河に変はり冬銀河
    おしゃれな一句ですね。変わることを人それぞれが違った感じとるような、広い空間を感じます。

  5. のうそうさん おはようございます。お元気でしょうね。お久しぶりです。コメントありがとうございます。
    冬空が綺麗に見えるのは空気が澄んでいるからでしょうね。昼間の銀河は運河に姿を変えているのかもと考えたのでした。明けやらぬ運河の風景は捨てがたい趣が感じられますねえ。

  6.  レリーフの波の凹凸デコイ鴨 /勝美
    鴨たちの泳ぐ冷たそうな銀色の川面は、静止画でみると重たそうで、
    たしかにレリーフのようですね。
    しきりに頭を水中に突っ込んでいたので、お食事中だったのかもしれません。
    波がレリーフにされ、鴨までデコイにされてしまうとは、何の魔法でしょうかね。

     花束のやうに熊手を抱へけり /勝美
    この日は浅草の三の酉の日。
    大きな大きな熊手を担ぐお店関係と分かる人たちが多くいる中、
    小ぶりな熊手を抱えて帰るおじさんが目に留まりました。
    自宅用かなぁ…自営の会社かなぁ…それとも奥さんに言われたのかなぁ…などと思いつつ
    気づかれないよう後ろから、こっそりパシャリ。
     
     朝来れば運河に変はり冬銀河 /勝美
    冬の朝散歩は出るまでは覚悟がいるけれど、
    日の出前後のドラマチックな風景をタダでみることができてお得です。
    このところサボって散歩なしに、明け方は玄関ドア開けて東の空を見、
    夕刻にはベランダから西の空を見ています。
    夕方の、紺から橙へのグラデーションは本当に見事。
    冬は星も綺麗ですね。
    きっとこの運河も夜の間は星空を映しているでしょうね。

     寒禽の眠り覚めざり日は昇る /勝美
    ここは荒川河川敷のススキの原っぱ。
    「ないものを詠んだ」とのことですが、写真を撮ったとき
    茂みに潜む鳥たちの声がしきりにしてたので、大正解!
    ただ、もうすでに目覚めていたようですが。  

     朝日射す降誕祭の日の荒野 /勝美
    写真が色の加減かなんとなく洋風だなぁと自分でも感じていて、
    なのでクリスマスはぴったりかも。
    荒野には思わなかったけれど。
    まだ草が枯れきってない時期だったけれど、12月のいまなら荒野になっているかもですね。

  7. 今回の句はそこそこまずまずの出来でしょうか。アールデコ調の銀のレリーフがあったら素敵だろうなあ。鴨のデコイを池袋の西武デパートで買い求めたものが飾り棚の上に誇りをかぶっています。オズボーンのバードコールを銀座の好日山荘で買って山歩きをしていた頃の話。熊手はたかだか掲げるだろうに謙虚に抱えているのは微笑ましい。夜の間は空で銀河に、日が昇ると地上で運河に変身すると考えて詠んだ句。河川敷にもドラマが生まれるのです。降誕祭の句はお気に入りの句です。鑑賞してくれてありがとう。

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