ひねもす俳句:冬のひと日

立冬の日の輝きぬ山向かう

立冬の日の輝きぬ山向かう /勝美
冬空や堀割柳枯れもせで /勝美

冬空や堀割柳枯れもせで

勤王の志士の溜り場冬ざるる
勤皇の志士の溜り場冬ざるる /勝美
小春日や疎らに人のゐるパティオ /勝美
小春日や疎らに人のゐるパティオ
寒鮒に安息の日のあるべかり
寒鮒に安息の日のあるべかり /勝美

「ひねもす俳句:冬のひと日」への4件のフィードバック

  1. 「冬のひと日」一層寒さが厳しく感じられる日々に向き合うことになるかと思うとやれやれ。コロナやインフルが猛威を振るう予感。山陰に佇むお堂は日が回らないのではないかという寒々しい場所。祭られている霊魂もこごえるかも。
    二句めは倉敷の観光スポット。堀割に柳のお膳立て。冬空にやや青さが見えるのが救いです。三句めの古ぼけて時代がかった民家も倉敷でしょうか。勤皇の志士が潜んでいそう。四句目はこれhもう倉敷ですね。訪れたことあります。コロナの時代でしょうか人が少ないねえ。五句目は休業か廃業かわかりませんがシャッターの釣具屋。安直に魚の気持ちを察しました。

  2.  立冬の日の輝きぬ山向かう /勝美
    もうとっくに立冬も過ぎてしまいましたね。
    本当にあっという間に季節が変わっていきます。
    小さなお堂のある山のこっち側は日陰、写真の右側の尾根に日の差した木立があるのを見逃さない観察力がさすが。

     冬空や堀割柳枯れもせで /勝美
    柳、まだ青々としてますね。春になると芽吹くのだから、冬には枯れるんでしょうけど、いつ枯れるんだろう?
    あまり意識してなかったな。
    倉敷の美観地区らしいのですが、どこかで見た景色でもあります。

     勤皇の志士の溜り場冬ざるる /勝美
    これまた凄みのある建物で。ポストもあるし、普通のお宅だったのでしょうけど。
    古色蒼然とした雰囲気から「勤皇の志士」が出てきたのかな?
    じつは家の中には、人知れず今も当時の志士たちが屯してたりして…。オカルトですね。

     小春日や疎らに人のゐるパティオ /勝美
    広いですね。広すぎで手持ち無沙汰感が増してます。
    Gotoもあまり使われていないのかな。
    倉敷も行ってみたい場所です。

     寒鮒に安息の日のあるべかり /勝美
    なるほど、鮒目線の句ですね。
    写真は、看板の文字の崩れ具合が面白い。
    魚たちがしめしめと思っていそう。
    破れたポスターが、なんとなく鮭を吊るしてるような形にも見えて、それも面白い。

  3. 「山のあなたの空遠く幸い住むと人の言う」ように山の向こうには日が差している。影もあればひなたもあるのが人生か。絵に描いたようにおきまりの柳と堀割。人間は類想的なところから離れられないのかなあ。3句目の過去を引きずっているような民家にはそれ相応の歴史があるのでしょうかねえ。重要文化財にはなりそうもないやね。イタリアかスペインにでもありそうなパティオ。物語が生まれそうです。釣具屋のシャッターの古び具合は閉店の予感を生みますねえ。今回は色々な建物で楽しめました。

  4. >立冬の日の輝きぬ山向かう
    木のてっぺんだけ日が照っているのを見ると、
    田舎に住んでいた時に感じていた、夕闇は公平にはやって来ないという
    感覚を思い出します。

    >勤皇の志士の溜り場冬ざるる
    今は、彼らの気持ちだけがこの空き家にうずまいているのかも知れませんね。

    >寒鮒に安息の日のあるべかり
    魚にとっては、勝利のモニュメントですね。

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