ひねもす日記:冬は直ぐ傍

神留守の社木の間に遠望す
神留守の社木の間に遠望す /勝美
よだれ掛けして懐かしの吸入器 /勝美
よだれ掛けして懐かしの吸入器
「ハイチーズ」カメラで狙ふ七五三
「ハイチーズ」カメラで狙ふ七五三 /勝美
十二月八日記憶はセピア色 /勝美
十二月八日記憶はセピア色
標本となりて冬蝶には成れず
標本となりて冬蝶には成れず /勝美

5 thoughts on “ひねもす日記:冬は直ぐ傍

  1. 季節通りの寒さがやってきました。一句目は神留守とはいえ近寄りがたい雰囲気の神社。二句目は今時目にすることのない吸入器(これでも季語です)をよだれかけから類推しました。作者の子供時代はこの器具のお世話になったものです。三句目のムンクは何かを持っていますがカメラなのでしょうか。被写体は時節柄七五三の子供とみました。四句目は写真そのものがどうしたことかセピア色→記憶の薄れ→十二月八日となりました。五句目はマンマですねえ。

  2.  神留守の社木の間に遠望す /勝美
    写真は根津神社。この日は七五三でかわいい着物をきた子ども連れが何組もお参りしてました。
    それと、境内のあちこちでスケッチする人たちも目につきました。
    神様もそろそろ戻って来てるでしょう。

     よだれ掛けして懐かしの吸入器 /勝美
    これ、ピンと来なかった。吸入器がね。薬を吸入するのかな?
    耳鼻咽喉科で吸入するやつ、苦手です。
    あれを当てられてる間、息止めて、口の脇からコッソリ吸気を漏らすという技をせねばならず、苦しい。

     「ハイチーズ」カメラで狙ふ七五三 /勝美
    あのね、ムンクのは、何か持ってるんじゃなくて顔部分が抜けてて向こうが見えてるの。
    絵の向こうに立って、顔部分に自分の顔入れて撮るやつ。観光地によくあるやつですよ。
    今ムンク展やってるからなんだろうけど、こんな道端でしかも関係ない店の前でそんな撮影する酔狂な人がいたら見てみたいけど。

     十二月八日記憶はセピア色 /勝美
    レトロな街灯とその後ろのこれまた鄙びたお店が気になったのでパチリと。
    昭和どころか平成も終わろうとしてる今日、昔のことはどんどん薄れていってしまいますね。
    良くも悪くも。

     標本となりて冬蝶には成れず /勝美
    秋口にアゲハ蝶を何頭も見かけました。
    あれらの蝶は越冬できるのかな?
    美しさを保ったまま標本になるのと、儚く散っていくのとどちらを選ぶかなぁ。
    句は蝶の無念が偲ばれる感じがいいなと思った。

  3. コメント早速ありがと。初めて目にする写真は楽しいねえ。俳句が湧き出しますしね。吸入器は家庭に一台はあったりしたのですよね。よだれ掛けで濡れを防いで、ひたすら口開けて薬の蒸気を吸入したのですが効き目があったかどうかねえ。ムンクの叫びのポスターは切り抜かれてたのですか?てっきり何か持っているのかと思いました。
    平成も来年四月末で終わりなのですねえ、感慨深いです。蝶々は標本となって美しさを止めるか、儚く散ってゆくか、思案のしどころではありますねえ。

  4. >神留守の社木の間に遠望す
    見つめているのは何者でしょうか?

    >よだれ掛けして懐かしの吸入器
    確かに、実家には今から思うと謎の機械がありました。
    私の場合は、鼻の詰まりを治す超音波器でした。

    >「ハイチーズ」カメラで狙ふ七五三
    半分以上カタカナでもちゃんと俳句になっているのがすごいですね。

    >十二月八日記憶はセピア色
    この日、ジョン・レノンを思い出しますが、実はその17年前力道山が刺されていたりもします。

    >標本となりて冬蝶には成れず
    死して美しさを保つのは、本人のとってはいい迷惑ですね。

  5. のうそうさん おはようございます。コメントありがとうございます。吸入器など骨董的存在のものがあったのですねえ。超音波器とか、怪しげなまことしやかな器具があった時代が懐かしいです。十二月八日は重層的な事実を持っているのですね。いずれにせよ記憶は古びたアルバムの一ページです。模糊として消えていく運命にあるのですかねえ。

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