ひねもす俳句:入梅前

ヨーヨー釣り
紫陽花の毬の混み合ふひとところ /勝美

公園の花

風来れば風に口開く燕の子 /勝美

水遊び

跣足の子石に登つてみたものの /勝美

畑の茄子の苗

金網の背後基地の地茄子の花 /勝美

水車公園のたんぼ

天界を植田の底に覗きけり /勝美

13 thoughts on “ひねもす俳句:入梅前

  1. 勝美さんこんばんは
    いつも素敵な俳句を見せていただきありがとうございます。
    そして、いつもご指導いただき感謝しています。
    「入梅前」の句を楽しく拝見しました。
    次の二句が気に入りました。
     紫陽花の毬の混み合ふひとところ /勝美
    我が家の紫陽花もそろそろ花が開きます。
    本当に毬のようにひとところに固まって咲きます。
     風来れば風に口開く燕の子 /勝美
    この句は心が温まります。本当に思い切り風を吸い
    込んでいっぱい栄養をもらっているようです。

  2. こんばんは、
    ご案内頂きました「ひねもす俳句:入梅前」、今回も力作揃い、巧みな
    見立てや比喩に勝美ワールドを楽しませていただきました。
    紫陽花の毬の混み合ふひとところ /勝美
    ヨーヨー釣のゴム風船が水流で塊を作りますが、その様子をひととこに
    「紫陽花の混み合って咲いている」ようだ、と。
    勝美さんらしい新鮮な感覚を読ませて頂きました。
    風来れば風に口開く燕の子 /勝美
    言われてみればどの花も口を開いて、親燕の運んでくる餌を待っている
    ような・・・勝美さんの詩的な感覚に感服します。
    跣足の子石に登つてみたものの /勝美
    このような光景をよく目にしますね。私はこの子が足を滑らさないかと、
    気掛かりで・・・掲句の後どうしたのでしょう?市井の一ページを切取
    って読者に委ねる巧みな佳句、恐れ入ります。
    金網の背後基地の地茄子の花 /勝美
    基地の置かれている地方ではこのような光景が見られるのでしょう。茄
    子の花に穏やかな日々を感じますが、金網越しには「紛争」「戦争」の
    文字が見え隠れして。「基地の地」は基地を強調した表現と読ませて頂
    きましたが・・・
    天界を植田の底に覗きけり /勝美
    満々と水が張られた植田、四方の風景を映してこの時季の風物詩ですね。
    作者はその景を心象にまで深めて「天界」を「植田の底」にと。今回
    鑑賞させて頂いた中で最も印象深い佳句と頂戴します。
    今回も有難うございました。今週末は結社の吟行で「横須賀界隈」を船と
    散策で巡ります。「玄鳥」の吟行も今から楽しみです。その節は又よろしく
    ご教示願います。

  3. 由人さんへ 浅草吟行お疲れさまでした。
    さっそくひねもすへお越しいただき恐縮です。
    そのうち次回の吟行のプランが決まったらお知らせします。
    陽さんへ いつも適切かつ懇篤なご評言に感謝しています。
    今月の玄鳥吟行でご一緒出来ればさいわいです。

  4. >紫陽花の毬の混み合ふひとところ
    思えば、ポツンと咲いている紫陽花ってないですね。
    同じく、まばらな風船つりも。集まってこそ華です。
    >風来れば風に口開く燕の子
    この春は寒い日が多かったせいか、いつもより
    つばめの子育てが遅くなっているように感じます。
    そういえば、つばめの巣が軒にあるだけで、この家には
    良心のある人が住んでいるんだなと思ってしまいます。
    >跣足の子石に登つてみたものの
    こどもは、ちょっとだけ高いところに登るが好きなようです。
    世界の見え方がちょっとだけ変わるのって、大人になってもそうなのかも。
    ちょっと後でためしてみます。
    >金網の背後基地の地茄子の花
    茄子は国境を越える。人を隔てている金網だって、茄子は、
    「お、ちょうどいい所によっかかれる物があるな」ってぐらいにしか
    思ってないに違いありません。
    >天界を植田の底に覗きけり
    稲を植えようと、腰を曲げて地面に顔を近づけ、そこに神を感じるのって
    すごく自然でいいですね。

  5. のうそうさん、おはようございます。
    今回は見立ての句を混ぜてみました。ない知恵を搾っています。

  6.  紫陽花の毬の混み合ふひとところ /勝美
    ヨーヨー釣りをアジサイの花に見立てるとは、予想外でした。
    アジサイの花が自分の重みで風にゆらゆら揺すられるのと、
    水風船がたゆたうのとも似てるかも。
     風来れば風に口開く燕の子 /勝美
    この花、なんだか分からなかったのですが、昼咲き月見草のようです。
    http://www.tokitsukaze.sakura.ne.jp/tokitsukaze-hp.files/kusabana05.htm
    句はかわいいですね。かわいいけど必死な感じもして。
    親鳥が戻って来たかと、揃って大きく口を開けるツバメの雛たち。
    こんな風に見立てて句にすることもできるんだなぁ。
     跣足の子石に登つてみたものの /勝美
    「みたものの」に、この子の戸惑いがそのまま表れてますね。
    その先はどうするんだろ?と想像してしまいます。
     金網の背後基地の地茄子の花 /勝美
    いろいろな問題と事情が絡み合っている土地でさえも、
    おかまいなしに育つ。植物のほうが人間よりしなやかで強い。
     天界を植田の底に覗きけり /勝美
    静かだけどダイナミックだなぁ。
    土と向き合う地道な作業こそが、天の道に近いのか。
    田んぼがほとんど見られなくなって、この田んぼも
    公園内のちょっとした敷地に作られたもの。
    近所の小学生たちが農業体験で田植えから稲刈りまでするそうです。

  7. じゅんこさんへ
    今回も写真をどのような俳句に仕立てるかに苦心しました。
    さいわい連想ゲームみたいに俳句が湧いて来たのでやれやれ。

  8. 勝美さま
    時差もやっと取れて来たようですので、ひねもすの
    可愛い写真と優しいお句を楽しませて頂きました。
    以下初めてコメントを試みます。
    紫陽花の毬の混み合ふひとところ  /勝美
     今迄あまり無かった見立ての句、混みあうヨーヨーのどれを
     狙うか迷いますが、紫陽花を前にして蜜蜂も迷うのでしょう か、
    風来れば風に口開く燕の子  /勝美
     揃って口を一杯に開けている雛罌粟? 雛が燕の子に
     通じますね。餌をねだる~蝶や蜂を呼ぶ、生存競争の
     真剣さは共通していますね。素晴らしい見立てだと思い
     ます。
    跣足の子石に登ってみたものの  /勝美
     写真の子の姿に思わず笑みが零れます。高い塀に登って降り る時に怖くなった子供の頃を思い出します。
    金網の背後基地の地茄子の花  /勝美
     家庭菜園のような仕切りも基地の金網も同じ、専有の主張で すね。外の人間にとっては所詮茄子の花のようなものかも。
    天界を植田の底に覗きけり  /勝美
     天界とは大袈裟な、と思いましたが、田植は天の神、地の
     神、水の神に祈り託すもの。単なる空ではないと納得しま
     した。 

  9. 要介さん いつも稲毛句会と玄鳥ではお世話さまです。
    要介さんからは学ぶところ多々あり、これからもよしなに。

  10. ・紫陽花の毬の混み合ふひとところ /勝美
    水風船の色が七色紫陽花に似ていますね。混み合ふと言う
    表現が良かった。
    ・風来れば風に口開く燕の子 /勝美
    薄いピンク色の薄い花弁燕の子の口そのもの。
    ・跣足の子石に登つてみたものの /勝美
     
    恐々の表情が写真にも句にも現れています。
    ・金網の背後基地の地茄子の花 /勝美
    写真じゃ無かったら茄子ばかりじゃ無いだろうと
    言われそうですね。
    ・天界を植田の底に覗きけり /勝美
    其の通りですね。先日富士山を植田に引っ越して
    来たと思うほどくっきり。。
    これからも楽しみに来させて頂きますね。

  11. 海苔子さんへ
    おはようございます。大森吟行ではお世話になりました。
    あんなに句材の多いところにお住まいでうらやましいです。
    ひねもす俳句をこれからもご贔屓に。

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