ひねもす俳句:六月

幼子の朝食
手掴みに作法などなし裸の子 /勝美

カタバミの路地

酢漿(かたばみ)を咲かせ空き家となりにけり /勝美

飛行船

麦秋やふつくら浮かぶ飛行船 /勝美

滑り台

虹ならばなほ良かるべしすべり台 /勝美

12 thoughts on “ひねもす俳句:六月

  1. >手掴みに作法などなし裸の子
    どうやら、ルイ14世は手づかみで食事をしていたようです。
    http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1113813926
    人間っておもしろいですね。手掴かみを否定して、あれやこれや手術室のように
    道具を使い分けるようになった民族もあり、手掴かみをずっと継承している所もあり。
    私事ですが、鮨は手掴かみでいきたいものです。
    >酢漿(かたばみ)を咲かせ空き家となりにけり
    夕方が来るとカタバミは花をたたみます。
    雨が降りそうになって空が暗くなってもたたみます。
    なんだか、いっせいに雨戸がしめられたアパートのようです。
    >麦秋やふつくら浮かぶ飛行船
    麦→パン→ふっくら→飛行機という感じでしょうか?
    飛行船の乗船料金は、かなりのいいお値段。
    http://www.nac-airship.com/cruise/price.html
    乗ってる人のお財布は、ふっくらといかないかも知れません。
    いや、こんなのにワザワザ乗るくらいなので、
    高額な乗船料金を払っても、全然平気なのかもしれません。
    >虹ならばなほ良かるべしすべり台
    虹のすべり台はやっぱりツルツルなのでしょうか?
    手すりの印象がないので、滑るには結構命がけかもしれません。

  2. おはようございます、早々コメント有難うございます。
    みなさんのコメントを頂戴できるのがなにより励みになります。
    それで、よしなしごとを臆面もなく曝けているのでございます。

  3. 手が汚れるのを嫌だと思うようになるのは、いつからなんだろう。
    ちなみに写真の子は、味噌汁でも納豆でも手掴かみします。
    スプーンが使えないワケじゃないから、手掴かみしたくてしてるようです。
    句は、ワイルドな逞しさが夏らしい。
    こちらカタバミは雑草の逞しさで繁茂する。
    住人が居ようが居まいがお構い無し。むしろ手入れをする人が
    居なくなって、これ幸いとすくすく育つ。
    事情あって出て行った住人と、平然と繁茂するカタバミと、
    それを見る作者のそれぞれを想像すると面白いです。
    ウチのベランダのゼラニウムの鉢にも黄色いカタバミが居候してます。
    ゼラニウムもまた強いから、カタバミの横暴にも今の所目をつぶっています。
    この写真に「麦秋」を持って来たのは、やっぱり
    麦→パン→ふっくらだから?
    私だったら写真のまんま、梅雨晴れやふっくら浮かぶ飛行船 に
    なっちゃうだろうな。
    写ってないどんな情景を想像するかで広がりが違いますね。
    写真の滑り台もけっこう長いですが、
    虹の滑り台は、すべり甲斐が相当ありそう。
    こどもに大人気の虹のすべり台。
    ふと、藤城清治の絵が思い浮かびました。メルヘンですね。

  4. 詩情という感情は幼い頃から芽生えるものでしょうか。
    ものやことに動かされる心の弾み。想像や空想は子供の独壇場のもの
    かも。ものごとに感動出来る心はいつまでも新鮮でありたいです。

  5. 手掴みに作法などなし裸の子 /勝美
    このふっくらした腕の感じから、ちゃんと可愛いほっぺの女の子(かな?)が見えたような気がしました。
    物を介在させずに手で直接食べる方が美味しく感じられるというのは統計的に証明されていたような?
    酢漿(かたばみ)を咲かせ空き家となりにけり /勝美
    空き家であればこそ、想像します。庭の花や玄関や塀やいろいろなものから想像します。
    麦秋やふつくら浮かぶ飛行船 /勝美
    麦秋の空はそれだけで美しい。そして、飛行船は素敵な夢を感じさせます。
    虹ならばなほ良かるべしすべり台 /勝美
    豊かな刻、母子の会話が聞こえます。

  6. ・手づかみに作法などなし裸の子 /勝美
    可愛いですね。お孫さんでしょうか、目に入れても
    痛くないような可愛らしさがこの句から浮かびます。
    「孫」の言葉を使わないで、孫の句を詠むのはこんな
    作りかたがよろしいんですね。大変参考になります。

  7. 須々さん 由人さん コメント有難うございます。
    いつもご覧頂き恐縮です。
    これからもよしなにお付き合いくださいな。
    7月は柴又とか、愉しみですね。

  8. 手掴みに作法などなし裸の子
     我が家の孫も生後7ヶ月、ぼちぼち離乳食を始めていますが
    スプーンを掴もう、掴もうとします。 掴んで自分の口へ運ぶ、これは本能のなせる業でしょうか?
     無心の可愛い手、形や作法は大人の勝手な見方でしょうね。
    酢漿を咲かせ空き家となりにけり
     近隣にも売却したのか、古い家屋を壊して更地にしている所
    を見かけますが、前の家人が残していった花木が何か寂しさを
    催します。この酢漿の花も残されていったか・・・
    麦秋やふつくら浮かぶ飛行船
     ふつくらがいいなー 低いエンジン音を残して取り入れ前の
    麦畑の上を通り過ぎてゆく・・機内から麦畑の景は?
    虹ならばなほ良かるべしすべり台
     思わずオーバー ザ レインボーの曲が口元へ、表記も優しくまさにメルヘンの世界。
     今回も佳句秀句有難うございました。そして、俳句は視覚にも配慮するもの、と勉強させて頂きました。

  9. 圭さん おはようございます。
    いつもご覧いただき嬉しく思っています。
    今回もいいコメントありがとうございました。
    これからも好いおつき合いをねがいます。

  10. お邪魔するのがすっかり遅くなってしまい申し訳ございません。
    あれやこれや野暮用が多く、一日が短すぎて予定が何時もその日に完了しません。
    手掴みに作法などなし裸の子 /勝美
    率直に叙することが出来ましたね。元来「裸」そのものに人種差別的なニュアンスがありましたが、先日アフリカ諸国の代表が集まって横浜で歴史的な意味を持つ会議が開催されました。
    「裸の土人」とは口が曲がっても言わない時代であることを、全世界の人は知っています。
    原句にある「裸子」は「裸の赤ん坊」ではなく、夏の健康的な「裸」です。裸で食卓に着くことは「手掴み」同様に食事のマナーに入りますが、ここは暑に負けない健康的な「食べる」に繋がり、好ましい景がだせました。;
    酢漿(かたばみ)を咲かせ空き家となりにけり /勝美
    上句から流れるように叙されて、冗長なところがありません。詠み方に好感が持てます。
    麦秋やふつくら浮かぶ飛行船 /勝美
    俳句としては中句の「ふつくら」が、のうそうさんの仰る、麦→パン→ふっくら→飛行船。で「これでもか」と聞えて来そうです。飛行船の船体そのものがふっくら出来ていますから、避けられる言葉であったと思います。
    虹ならばなほ良かるべしすべり台 /勝美
    大すべり台、作者が思わず洩らした言葉がそのまま俳句になったようです。それだけに作品に慈愛が感じられるのです。

  11. おはようございます。
    邦夫さんには何時もお忙しいのに、わざわざお越しいただき、かつ
    適切なコメントをありがとうございます。
    これからも、良き師としてご指導下さい。

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