ひねもす俳句:初夏

テッセンの花
一輪の大き夏花や供養塔 /勝美

芽が出まくりのジャガイモ

父の日もごろごろ髭を剃らずをり /勝美

花屋の店先

巴里祭花舖は鉢花溢れさす /勝美

公園の木立

緑蔭や葬送の列はや見えず /勝美

【作者より注釈】
夏花は「げばな」とよむ。夏安居(げあんご)90日間懇ろに
花を仏に供える、その花をいう。

「ひねもす俳句:初夏」への14件のフィードバック

  1. >一輪の大き夏花や供養塔
    勝美さんからのメールによると、夏花(げばな)というのは、
    夏安居という期間に仏さんに供える花のことだそうです。
    これが、カストロに供える花だったらゲバラで
    焼き肉のときに飾る花だったらエバラだったかも知れません。
    とかいうヨタはどうでも良くて、塔の前に偶然開いた花。
    どんな偉い人が手向ける花よりも心がこもっていると思います。
    >父の日もごろごろ髭を剃らずをり
    おもしろいですね!絶妙。
    ただし、じゃがいものヒゲ(芽)には毒がありますが、
    おやじのヒゲは毒づかれるほうでしょうね。
    >巴里祭花舖は鉢花溢れさす
    この句がつくと、板橋の商店街にある花屋さんの写真も
    シャンゼリゼ通りのそれに…みえないかw
    >緑蔭や葬送の列はや見えず
    伯父の葬儀で岡山のこれ以上ないというぐらいの山奥に行ったことがあります。
    夏だったので、山の緑がすごい勢いで、その前にいると、人の命に限りがあることも納得できました。

  2. 静かだけれど、情景が浮かぶ句ですね。
    「げばな」初めて知りました。夏安居(げあんご)も。
    「一輪の大きな花」としたのが、印象的。
    ごろごろジャガイモから父の日のオヤジ、そうきましたか。
    芽が出まくりの芋を無精髭のオヤジと、連想の飛び具合が小気味いいです。
    正直、こんな写真が俳句になるかなぁと思っていたのですが、
    面白い句になりましたね!
    バスティーユ監獄襲撃と建国記念日が起源のパリ祭。
    シャンゼリゼ通りで行われるのって主に軍事パレードなんですね。
    華やいでウキウキしたお祭りなのかと思いきや、
    それだけじゃないのですね。
    想像のパリの花屋さんはお洒落で華やか、でも実際にも見てみたいです。
    句は喜びに満ちている感じ。
    人影のない木立の風景に、葬列の過ぎたあとを見たのですね。
    おなじ写真を見ても、皆が同じように感じるわけじゃない。
    どんな情景や記憶が思い起こされるか、がまず個性なんでしょうね。
    作者のように、そこから丁寧にまたは迅速に句を紡ぎ出すところまで
    たどり着けたら、気持ちいいだろうなぁ。

  3. はやばやとコメントありがとうございます。
    出来不出来はありますが、写真を見て即発的に俳句を作る
    楽しみはたまりません。
    これからもどうぞお付き合いくださいな。

  4.  緑蔭や葬送の列はや見えず /勝美
    先日、田舎の義兄が亡くなりました。この頃は亡くなってしま
    うと、田舎であっても、あっという間に葬ることになってしま
    います。淋しい限り。この句は、「葬送の列」を言いつつ、人
    の一生のことのような気がして考えてしまいました。
    今日は、大変有難うございました。

  5. 浜離宮吟行お疲れさまでした。
    お蔭でとても楽しい一日でした。
    これからもよいおつきあいをお願いします。

  6. 昨日は浜離宮吟行そして新橋での懇親会と遅くまでお疲れ様でした。何時も感謝しています。
    早速初夏4句を拝読。
    1、一輪の大き夏花や供養塔 /勝美
      中句の「大き夏花」の措辞が馴染めません。「大きい」を表現したかったんでしょうね。
      
    2、父の日もごろごろ髭を剃らずをり /勝美
      中句がジャガイモからの斡旋ですが俗を否めませんね。 
    3、巴里祭花舖は鉢花溢れさす /勝美
      花を溢れさせるだけではやや平凡。
      赤でも紫でも店頭に溢れさせている巴里祭りを詠んでは如何でしょうか。
    4、緑蔭や葬送の列はや見えず /勝美
      写真無しで俳句を独立させれば○選です。
    何時も失礼なことを言い申し訳ありません。

  7. 吟行本当にお世話様でした。
    新しい方々ともお目に掛かれ、色々と教えられる事多々有り
    次回が楽しみになりました。
    こんごともよろしくお願いいたします。

  8. 先日は、吟行で初めてお会いできてよかったです。
    また「俳誌」をいただき、ありがとうございました。
    ゆっくり読ませていただきます。
    私は1句目の白い大きな花の写真と俳句がいいなと
    思いました。
    供養塔の近くに本当に偶然に咲いていたのでしょうか?
    白い花は死者に手向けるのにふさわしいですね。
    白い花はどれも大好きです。
    もうすぐくちなしの花が咲きますね。

  9. こんばんは、勝美さんメールが届かなくて焦っています。
    今度はいかがでしょうか、テストメールです。
                             由人

  10. グミさん 由人さん おはようございます。
    浜離宮の吟行ではお世話になりました。
    グミさんは吾亦紅でのお句とコメントの若若さそのもののお方でした。
    これからもよろしく。
    由人さん、ちゃんと繋がっています、ご安心を。

  11. おはようございます。
    ようやく繋がったようです。失礼しました。
    昨日は、テストメールの後も何回か試みましたが、
    エラー表示が出てだめでした。
    あたらめて、「ひねもす俳句」ますます充実して、
    楽しませていただいています。
     緑陰や葬送の列はや見えず  /勝美
    ちょっと感傷的ですが、深い味わいのある素敵な句ですね。
    こんな句を私はすきです。

  12. 「浜離宮」吟行参加できず残念でした。勝美様の吟行句を楽しみにしていたのですが・・次回は必ず参加!
     初夏の四句、拝見しました。 私事ながら、気侭に俳画を続けていまして、俳画では「べた付け」「におい付け」なんて事を言います。
     
     拝見しまして第一句・三句はべた付け、第二句・四句はにおい付けに当たろうかと・・・
     好みもありましょうが「におい付け」に奥行きを感じさせるものが多いようで、私もこの方向です。 写俳では如何でしょうか?
     第四句、木洩れ日の影は葬送の後立ち去りがたい人の残像か、緑陰の明るさの中に一抹の寂しさが感じられます。
     この度も秀句を鑑賞させて頂き、有難うございました。
     

  13. 由人さん 圭さん コメント有難うございます。
    みなさんのコメントがなにより励みになります。
    今後共吾亦紅は勿論、ひねもす俳句もよろしくお願いします。
    圭さん 匂い付けを心がけてはおりますが、仲なか。

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