ひねもす俳句:早春のシーワールド 2008年2月21日2018年9月19日 pure2 ひねもす俳句 海象の髯の先より陽炎へる /勝美 飽きもせず見る春昼の鯱の芸 /勝美 大口のペリカンもゐて百千鳥 /勝美 薄氷を踏むペンギンの一部隊 /勝美
いつもながら、こうして楽しい実感のある句を有難うございます。僭越ですが、鑑賞させていただきました。 海象の髯の先より陽炎へる /勝美 海象(セイウチ)、あの大きな図体のまさに海の象とも言える生き物。体重は1トンにもなるという。その海象の唇の辺りにある髭。大きな身体を保つために大きな役割を持っているのでしょうが、その何ともユーモラスなかわいい髭。その動きがそこより陽炎へるという実感を感じさせる。 飽きもせず見る春昼の鯱の芸 /勝美 飽きもせず、時間があったなら何時までだって見ていたい!!これも春昼ならばなおのこと。実感です。 薄氷を踏むペンギンの一部隊 /勝美 一部隊!!ほんとうにペンギンは部隊を組んでいますね。猿の様なボスがいるということはないのかな?あっ!確か一夫一妻でしたね!! 返信
おはようございます。こちらを失礼しておりました。 朝から辛口で申し訳ありません。 海象の髯の先より陽炎へる /勝美 「陽炎=かげろふ」は名詞と「かげろ・ふ」の動詞があり、 名詞としての語意は直射日光の強い日などに、地面がゆら めいて昇る気。 動詞の語意は「①影とふ・②陰ろふ・③陽炎ふ」で①と② は「日がかげる」「陰になる」。③は光がほのめく、光が ちらちらする。 どうでもよいことですが、「席句会」に「陽炎ふ」が出て きたので検証をしておきました。 掲出句は動詞として斡旋されているのは申すまでもありま せん。作品を写真と離して一句独立させて鑑賞をすれば、 上の③の「陽炎ふ」が正しく「海象の髯の先より」立ち上 る日の揺らめきを感じさせ、秀句となりました。 写真に拘って句を読むより見ると①や②の解釈が生まれる 危険性があります。 僕は写真と切り離した読み方を良しとします。これは作者 の責任では無く、読者の責任として考えるものです。 飽きもせず見る春昼の鯱の芸 /勝美 「春昼の鯱の芸」は見事に嵌りました。上五の「飽きもせ す」はおしゃべりになりましたか。 大口のペリカンもゐて百千鳥 /勝美 大と小の詠み合わせ。「もゐて」が無駄な気がします。 ずばっと切を入れたら如何でしょうか。 僕の好みでは即ち、大口のペリカン千羽の鴨引きぬ 「千羽の・・・」は捨ててください。 薄氷を踏むペンギンの一部隊 /勝美 4句中最も共鳴をした句です。勝美さんの真骨頂が「ペン ギンの一部隊」に如実。 僕もこのような句が詠めるようになりたいです。 返信
セイウチはこの密集したヒゲの先で春を感じ取っているかもなぁ。 暖かくなると嬉しく思うのはヒトで、 元々寒い所に棲むセイウチにとって春の訪れは嬉しいのかどうか。 夏は確実に厳しそう。 「飽きもせず見る」のは、春だからでしょうねぇ。 何気ない言葉なのに実感が湧きます。 のどかで、ちょっと何だかレトロな雰囲気も漂う句ですね。 「百千鳥(ももちどり)」は春の季語。春に様々な小鳥がさえずっている様子。 百千鳥という言葉、初めて知りました。春の楽しみが増えた気分です。 間近で見るとペリカンは、「こんな顔?」と言いたくなるくらい イラストチックな鳥でした。口も実際見るとホントに大きい。 足はゴムみたいな灰色で、面白い鳥。 「薄氷」は「うすらひ」と読むそうです。春の季語。 写真の王様ペンギンは、見ると結構鋭い目つきをしていました。 この部隊は厳しそうです。 返信
>海象の髯の先より陽炎へる 海上保安本部に海象情報なるページがありました。 http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN2/kaisyo/index.html が、見てもどこが海象なのかさっぱりです。 もしかして、海象自身が利用する情報なのでしょうか? >飽きもせず見る春昼の鯱の芸 シャチはデカイです。もう笑ってしまうくらいデカかった。 それが水中で力強くうねっているのを見ると、 ここはなんてすごい星なんだろうかと本気で感じました。 まるで冗談のようなサイズの生き物が、その命をつないでいる。 それを受け入れてなお余裕シャクシャクの海。 そう思うと、シャチは芸を仕込まれたのではなく、 小さい人間につきあってやってるんだな…と思う午後でした。 >大口のペリカンもゐて百千鳥 その昔、更に昔に詠まれた句にこの百千鳥というのがあって、 それってどんな鳥?ということで議論になっていたそうです。 句が詠まれたころも、議論されてた頃も、今もペリカンは変わらず大きな口であくびです。 >薄氷を踏むペンギンの一部隊 温暖化で薄くなった氷の上を行くのは決死の覚悟なのかも知れません。 ま、落ちてもすいーっと泳いで行くのでしょうが、ペンギン部隊は。 返信
awaさん、のうそうさん、コメントありがとう。 俳句に取り込み易い写真とそうでないのもあり、 俳句を作る側の真剣勝負たるところです。 ともあれ作者にはコメントは嬉しいものです。 どしどし写真を送ってくらはいな。 返信
いつもながら、こうして楽しい実感のある句を有難うございます。僭越ですが、鑑賞させていただきました。
海象の髯の先より陽炎へる /勝美
海象(セイウチ)、あの大きな図体のまさに海の象とも言える生き物。体重は1トンにもなるという。その海象の唇の辺りにある髭。大きな身体を保つために大きな役割を持っているのでしょうが、その何ともユーモラスなかわいい髭。その動きがそこより陽炎へるという実感を感じさせる。
飽きもせず見る春昼の鯱の芸 /勝美
飽きもせず、時間があったなら何時までだって見ていたい!!これも春昼ならばなおのこと。実感です。
薄氷を踏むペンギンの一部隊 /勝美
一部隊!!ほんとうにペンギンは部隊を組んでいますね。猿の様なボスがいるということはないのかな?あっ!確か一夫一妻でしたね!!
これはこれは須々さん、ようこそ。
合も変わらぬひねもすですが、ぼちぼちです。
池上の吟行楽しみですね。2次会の方もですけれど。
その節はよろしくです。
おはようございます。こちらを失礼しておりました。
朝から辛口で申し訳ありません。
海象の髯の先より陽炎へる /勝美
「陽炎=かげろふ」は名詞と「かげろ・ふ」の動詞があり、
名詞としての語意は直射日光の強い日などに、地面がゆら
めいて昇る気。
動詞の語意は「①影とふ・②陰ろふ・③陽炎ふ」で①と②
は「日がかげる」「陰になる」。③は光がほのめく、光が
ちらちらする。
どうでもよいことですが、「席句会」に「陽炎ふ」が出て
きたので検証をしておきました。
掲出句は動詞として斡旋されているのは申すまでもありま
せん。作品を写真と離して一句独立させて鑑賞をすれば、
上の③の「陽炎ふ」が正しく「海象の髯の先より」立ち上
る日の揺らめきを感じさせ、秀句となりました。
写真に拘って句を読むより見ると①や②の解釈が生まれる
危険性があります。
僕は写真と切り離した読み方を良しとします。これは作者
の責任では無く、読者の責任として考えるものです。
飽きもせず見る春昼の鯱の芸 /勝美
「春昼の鯱の芸」は見事に嵌りました。上五の「飽きもせ
す」はおしゃべりになりましたか。
大口のペリカンもゐて百千鳥 /勝美
大と小の詠み合わせ。「もゐて」が無駄な気がします。
ずばっと切を入れたら如何でしょうか。
僕の好みでは即ち、大口のペリカン千羽の鴨引きぬ
「千羽の・・・」は捨ててください。
薄氷を踏むペンギンの一部隊 /勝美
4句中最も共鳴をした句です。勝美さんの真骨頂が「ペン
ギンの一部隊」に如実。
僕もこのような句が詠めるようになりたいです。
邦夫さんの明解にして懇切なコメントは
いつも頷くばかりです。
大いに励みになるところです。
これからも好いおつき合いを願います。
セイウチはこの密集したヒゲの先で春を感じ取っているかもなぁ。
暖かくなると嬉しく思うのはヒトで、
元々寒い所に棲むセイウチにとって春の訪れは嬉しいのかどうか。
夏は確実に厳しそう。
「飽きもせず見る」のは、春だからでしょうねぇ。
何気ない言葉なのに実感が湧きます。
のどかで、ちょっと何だかレトロな雰囲気も漂う句ですね。
「百千鳥(ももちどり)」は春の季語。春に様々な小鳥がさえずっている様子。
百千鳥という言葉、初めて知りました。春の楽しみが増えた気分です。
間近で見るとペリカンは、「こんな顔?」と言いたくなるくらい
イラストチックな鳥でした。口も実際見るとホントに大きい。
足はゴムみたいな灰色で、面白い鳥。
「薄氷」は「うすらひ」と読むそうです。春の季語。
写真の王様ペンギンは、見ると結構鋭い目つきをしていました。
この部隊は厳しそうです。
>海象の髯の先より陽炎へる
海上保安本部に海象情報なるページがありました。
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN2/kaisyo/index.html
が、見てもどこが海象なのかさっぱりです。
もしかして、海象自身が利用する情報なのでしょうか?
>飽きもせず見る春昼の鯱の芸
シャチはデカイです。もう笑ってしまうくらいデカかった。
それが水中で力強くうねっているのを見ると、
ここはなんてすごい星なんだろうかと本気で感じました。
まるで冗談のようなサイズの生き物が、その命をつないでいる。
それを受け入れてなお余裕シャクシャクの海。
そう思うと、シャチは芸を仕込まれたのではなく、
小さい人間につきあってやってるんだな…と思う午後でした。
>大口のペリカンもゐて百千鳥
その昔、更に昔に詠まれた句にこの百千鳥というのがあって、
それってどんな鳥?ということで議論になっていたそうです。
句が詠まれたころも、議論されてた頃も、今もペリカンは変わらず大きな口であくびです。
>薄氷を踏むペンギンの一部隊
温暖化で薄くなった氷の上を行くのは決死の覚悟なのかも知れません。
ま、落ちてもすいーっと泳いで行くのでしょうが、ペンギン部隊は。
awaさん、のうそうさん、コメントありがとう。
俳句に取り込み易い写真とそうでないのもあり、
俳句を作る側の真剣勝負たるところです。
ともあれ作者にはコメントは嬉しいものです。
どしどし写真を送ってくらはいな。
遅くなりました。おはようございます。
飽きもせず〜好きです。
池上楽しみですね。宜しくお願いします。
ひつじさん お早うございます。
吾亦紅の侃侃諤諤に参加出来ずにいます。
池上、楽しみです。
よろしく。