ひねもす俳句:六月


禿頭
父の日も凡そをベンチにて過ごす /勝美

梅雨前の夕暮れ時
半夏生街収縮を繰り返す /勝美

蔦のからまる街路樹
蔦茂るひとは道路を歩くべし /勝美

冷凍マナガツオ
祇園会の馳走に焼くやまながつお /勝美

2 thoughts on “ひねもす俳句:六月

  1. >父の日も〜
    コミカルだけど、ちょっと寂しいですね。
    でも、なにもしない子供も、街を歩く度に目に入る
    「父の日」の文字に、なにもしない自分に気付いて
    心を痛めてたりするんです。ほんのちょびっとだけですが。
    >半夏生〜
    ロックで文学的な響きの句ですね。
    都会の不自然な蒸し暑さが伝わってきます。
    向井秀徳氏の歌を思い出しました。
    http://www.beyondo.net/audio?f=SFS_012-14
    >蔦茂る〜
    誰にも頼まれていないのに、道端に立って
    勝手に交通整理をしているようですね、この街路樹。
    でも、きっとそういう小さい気持ちが街を守っているのだと
    私は思います。
    >祇園会の〜
    こんなへんな顔をしてても、高級魚なんですよね。
    以前、切り身になった魚しかみたことない子供たちは、
    魚は切り身の形で海を泳いでいると思っていると聞いて
    ショックを受けたのですが、なまがつおの顔を知らなかった
    私もいっしょだなと痛感。

  2. う〜ん、寂しい!
    なにげなくさらっとした句になってるけど、
    このお父さんの日常を想像してみると結構深いです。
    せめて父の日がいい天気であって欲しい。
    半夏生(はんげしょう)が夏の季語。
    夏至から数えて11日め、7月2日頃をさすそうだ。
    「収縮を繰り返す」てどういう意味だろ?
    季節が移り変わって陽がのびて、夏至を境にまただんだん
    夜が長くなっていく、そういうことかなぁ。
    街が収縮を繰り返す…すごく新鮮な言葉だと思った。
    これって歩道じゃなくて、道路?
    蔦が茂るのにジャマだから、人は道路を歩けって?
    そうなら、すごい強気な蔦。
    「茂る」が夏の季語ですね。
    祇園会が夏の季語。
    マナガツオって美味しい。粕漬けなんか最高。
    ただ、この写真のはどうだろうなぁ。
    どこ産だったか忘れたけど、
    なんか適当に冷凍にされてる感じだった。
    それはそうと真魚鰹は冬の季語だと書かれてるものもあるけど…。
    でも漁期は夏。季語に囚われるとめんどくさいですね。

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