ひねもす俳句:五月


薔薇と虫
差し伸べし手に容赦なき薔薇の棘 /勝美

GWの少年野球
風薫るチームは作戦会議中 /勝美

ネギ坊主
葱坊主お前はおまへ俺はおれ /勝美

道端に座るおばちゃん2人
母の日の介護する母される母 /勝美

武蔵浦和駅構内のこいのぼり
商戦の最前線の鯉のぼり /勝美

2 thoughts on “ひねもす俳句:五月

  1. >差し伸べし手に〜
    解っていても、手を出したくなるというのが美しさなのでしょうか。
    手を出した人にやましい気持ちがあるからこそ、
    容赦がないと感じるんでしょうね。
    遠くで見る分には、棘は棘でしかないのですからw
    >風薫るチームは〜
    会議している作戦は、帰りにどこで何を食べる?
    みたいなことなのかも知れないですね。
    >葱坊主〜
    何でもないネギ坊主にこの句が付くと、とたんに
    野太い漢(おとこ)が立っているように見えてくるから不思議。
    確かに、同じように見えても、それぞれが
    生きているんですよね。
    >母の日の〜
    何もない畑を前に座る二人。思えば結構贅沢な時間かも知れません。
    介護というと、どうも暗いイメージですが、こういう
    贅沢な時間も共有できるとこもあるってことですよね。
    >商戦の最前線の〜
    これまたコミカルで好きです。せんーせんで韻を踏んでいるが
    リズムカルで、騒がしさが伝わってくるようです。
    祝う人、祝われる人、働く人、儲ける人。
    GWは、ある意味戦場なのかもと感じられます。

  2. 薔薇は夏の季語。
    美しいものに自然と手が伸びるのは仕方ないですね。
    私の場合は、鼻なんですが。
    実際、匂いを嗅ごうと鼻を近づけたら、
    でっかい芋虫の先住民がいて、ギョっとしました。
    作戦会議中とは言っても、なんだかのんびりした雰囲気。
    「風薫る」せいでしょうか。
    思えば、風薫るっていい言葉だなあ。
    今回、作者は「ちょっと川柳っぽくなったけど…」と
    言っていましたが、この句や次の句についてですかね。
    私はネギ坊主の句、おもしろいと思います。
    ちなみに葱坊主は春の季語。
    この写真のどこから「お前はおまへ俺はおれ」が出てきたのか。
    そう言われると、ただのネギが人格をもってるかのように、
    見えてくるのがフシギ。
    写真を渡す時は、投げっぱなしというか
    どういう句が帰ってくるか、深くは考えない場合がほとんど。
    この写真もそう。
    道端にしゃがみこんでお喋りするオバちゃん2人、の写真
    なんだけど、予想外の介護という言葉にちょっとドキっとさせられた。
    世の中のお母さんと呼ばれる人のなかには、
    誰かを介護している人もいれば、自分が介護されている人もいる。
    写真のオバちゃん2人にも、それぞれ背負ってるものが、
    あるんだろうなぁ。
    ズラっとならんだ鯉のぼり。この写真は埼玉の武蔵浦和駅構内で
    撮ったもの。子供たちによる塗り絵の鯉のぼり。
    連休の人出を先導するかのように、頭上に一列に。
    ま、鯉のぼりに煽られてウキウキワクワクするのも、
    悪くはないです。

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