ひねもす俳句:霧雨の夜

テールランプ
秋霖や尾燈の光る帯しきり /勝美

夜の踏み切り
肌寒し通過電車の起こす風 /勝美

雨傘
哀しみの身に霧雨の傘重し /勝美

2 thoughts on “ひねもす俳句:霧雨の夜

  1. >秋霖や〜
    この日、久々にまとまった雨が降りました。
    雨の降りと次から次に通りいくテールランプを“しきり”で結んでいるのがいいですね。
    >肌寒し〜
    電車って車輪も鉄、レールも鉄なのに、なんでツルツル滑らないで
    走れるのだろうか?とちょっと不思議に思ったりします。
    電車の巻き起こす風の冷たさに時が経ったことをリアルに
    感じる瞬間、電車の中の人は暖かく家に向かっているのに…
    と思うと余計に寒く感じるかも知れませんね。
    >哀しみの身に〜
    なるほど〜。軽いハズの霧雨を重く感じる瞬間ですね。

  2. 秋霖(しゅうりん)が季語。
    秋の雨とおなじ扱いだけど、それよりちょっと
    寂しい語感を含むらしい(『増殖する俳句歳時記』によると)
    雨に光る路面と通りすぎる車のヘッドライト(句では尾燈ですが)
    完全に夏はおわったなぁと感じました。
    夏の踏み切りは近づくとモワっと暑いのに、
    秋になると夏の暑さがウソのように肌寒くなって。
    もう写真のこの矢印のとおり、冬に向かって
    まっしぐらですよ!
    秋はだからイヤなんだなぁ。
    春雨は傘をささずにもいれらるけど、
    秋の雨はダメですね。寒くて。
    あ、この写真、暗さでブレてるんじゃなく
    涙でにじんで見える景色なのかも知れない。

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