ひねもす俳句:陽炎の世 2021年2月27日2021年2月27日 pure2 ひねもす俳句 映像は二次元なべて陽炎へる /勝美 雪割草心のひだをほぐしけり /勝美 巣籠りの何時まで続くことかしら /勝美 直下型地震の予感花ぐもり /勝美 ボヘミアングラス春愁閉ぢゐたり /勝美
陽炎は春の季語。糸遊、遊糸、陽炎、かげろひ、かぎろひ、とも。蜃気楼とは別の自然現象。逃水とも微妙に異なる。 ゆらゆら感がロマンチックな気分を誘う。一句目、カメラがうつしとるものは二次元で表現される。二次元は平面、三次元は立体、四次元は時間軸が加わった空間だったっけ。ペらペらのものはゆらゆら揺れやすいかどうかわからないけど不思議感はあるなあと。二句目はまんまの句。可憐だねえ。三句目の白鶺鴒が壁の水抜き穴に居る。巣穴に拝借しているのかなあ。巣籠もりは春の季語。四句目のおかず横丁、下町の立て込んだ商店街は生活に重要な貢献をしているのだなあ。首都直下型地震に見舞われたらどうなるか。花曇りは心配を軽減するのか、増幅するのか。最後の句はボヘミアングラスの香水瓶の展示品。匂いは失せて春愁だけが閉じ込められているのだろうか。 返信
映像は二次元なべて陽炎へる /勝美 展示会場に、カメラ・オブスキュラを模した木の箱がありました。 モックだからごく単純、針穴が1箇所あり上面半分にトレーシングペーパーを貼っただけの作りだったけど。 こんな原理で3次元が2次元に写し取られてしまうなんて、考えた人今更ながらスゴイ!! 誰が考えたの?と検索したら、中国春秋時代の書物にピンホールの原理は記されていたそう。 ほか、アリストテレスの「問題集」にも光の屈折についての記述(形の異なる穴を通った光が、どれも太陽の丸い形)を地面に投影するのはなぜかという問い)があるようです。たしかに、10年ほど前の日蝕の時、クラッカーの穴を通した太陽の光がすべて同様に欠けているのを見た! 古から今日まで、ずーっと3次元を2次元に写し取ることに情熱をかけている人達がいる、っていうことですね。 雪割草心のひだをほぐしけり /勝美 小さな、地面から5センチ程度に咲く花だけど、本当にかわくて綺麗。 「コウヤボウキ」の写真を撮ったときには影も形もなかった。 この花とかセツブンソウとか、まっさきに春を告げる大役を仰せつかってるわけですね。 巣籠りの何時まで続くことかしら /勝美 ハクセキレイはどういうつもりか、たいてい舗道とか駐車場を歩いていて、あまり飛ぶとこを見たことがない。 この時は珍しく空から飛んできて壁の穴を出たり入ったり。何をしているのかは分からない。 私自身は巣篭もりしていないのであまり実感はないけれど、おおっぴらに外を出歩けるように早くなるといいですね。 直下型地震の予感花ぐもり /勝美 地震は起こると思うよ。まず、この前の大きな地震が11年前の余震ってことにビックリしました。 それ以降も小さな地震がずっと続いているし…。と、書いているうちに心配になってきた。 もう3月だしね…。 ボヘミアングラス春愁閉ぢゐたり /勝美 麦茶のような色になって香水が残ったままの瓶もありました。 何百年前の香水。何百年前の空気。嗅いでみたいような…。 国を問わず、人の歴史に香りはずっと寄り添っていて、当時の文化や風習や欲や世相が器からも垣間見れる、そんな展覧会でした。 返信
コメントありがとう。三次元をせっせと二次元に写し取ることに営々としている人類の飽くなき探究心がすごいなあと思うのです。日食を見ようとこぞってすすで汚したガラス片を眺めたことってありましたよねえ。雪割草の実物はまだ見たことがないです。綺麗だねえ。白鶺鴒はちょこちょこ歩くのはよく見かける。珍しい写真だね。巣籠もりが自粛の有り様のようで面白いです。プレートに乗っかっている日本の島々はいずれは海に飲み込まれ沈んでゆくのだろうか。日本沈没。杞憂が実現化する日が来るのだろうか。 ボヘミアングラス、一つ一つに歴史がこもっていそうで神秘感があります。 返信
雪割草こころのひだをほぐしけり 勝美 可憐な姿に相反し芯が強い花。雪の下で耐える日々見る方のこころを和ましてくれる一句 巣籠もりの何時まで続くことかしら 勝美 写真を見てコロナ禍の自粛を思う。小さな穴我が家とも。 直下型地震の予感花曇り 勝美 おかず横丁懐かしい。下町にはこんな商店街がいろんな所にある確かに直下型が来たらと思うとこころが曇る 返信
陽炎は春の季語。糸遊、遊糸、陽炎、かげろひ、かぎろひ、とも。蜃気楼とは別の自然現象。逃水とも微妙に異なる。
ゆらゆら感がロマンチックな気分を誘う。一句目、カメラがうつしとるものは二次元で表現される。二次元は平面、三次元は立体、四次元は時間軸が加わった空間だったっけ。ペらペらのものはゆらゆら揺れやすいかどうかわからないけど不思議感はあるなあと。二句目はまんまの句。可憐だねえ。三句目の白鶺鴒が壁の水抜き穴に居る。巣穴に拝借しているのかなあ。巣籠もりは春の季語。四句目のおかず横丁、下町の立て込んだ商店街は生活に重要な貢献をしているのだなあ。首都直下型地震に見舞われたらどうなるか。花曇りは心配を軽減するのか、増幅するのか。最後の句はボヘミアングラスの香水瓶の展示品。匂いは失せて春愁だけが閉じ込められているのだろうか。
映像は二次元なべて陽炎へる /勝美
展示会場に、カメラ・オブスキュラを模した木の箱がありました。
モックだからごく単純、針穴が1箇所あり上面半分にトレーシングペーパーを貼っただけの作りだったけど。
こんな原理で3次元が2次元に写し取られてしまうなんて、考えた人今更ながらスゴイ!!
誰が考えたの?と検索したら、中国春秋時代の書物にピンホールの原理は記されていたそう。
ほか、アリストテレスの「問題集」にも光の屈折についての記述(形の異なる穴を通った光が、どれも太陽の丸い形)を地面に投影するのはなぜかという問い)があるようです。たしかに、10年ほど前の日蝕の時、クラッカーの穴を通した太陽の光がすべて同様に欠けているのを見た!
古から今日まで、ずーっと3次元を2次元に写し取ることに情熱をかけている人達がいる、っていうことですね。
雪割草心のひだをほぐしけり /勝美
小さな、地面から5センチ程度に咲く花だけど、本当にかわくて綺麗。
「コウヤボウキ」の写真を撮ったときには影も形もなかった。
この花とかセツブンソウとか、まっさきに春を告げる大役を仰せつかってるわけですね。
巣籠りの何時まで続くことかしら /勝美
ハクセキレイはどういうつもりか、たいてい舗道とか駐車場を歩いていて、あまり飛ぶとこを見たことがない。
この時は珍しく空から飛んできて壁の穴を出たり入ったり。何をしているのかは分からない。
私自身は巣篭もりしていないのであまり実感はないけれど、おおっぴらに外を出歩けるように早くなるといいですね。
直下型地震の予感花ぐもり /勝美
地震は起こると思うよ。まず、この前の大きな地震が11年前の余震ってことにビックリしました。
それ以降も小さな地震がずっと続いているし…。と、書いているうちに心配になってきた。
もう3月だしね…。
ボヘミアングラス春愁閉ぢゐたり /勝美
麦茶のような色になって香水が残ったままの瓶もありました。
何百年前の香水。何百年前の空気。嗅いでみたいような…。
国を問わず、人の歴史に香りはずっと寄り添っていて、当時の文化や風習や欲や世相が器からも垣間見れる、そんな展覧会でした。
コメントありがとう。三次元をせっせと二次元に写し取ることに営々としている人類の飽くなき探究心がすごいなあと思うのです。日食を見ようとこぞってすすで汚したガラス片を眺めたことってありましたよねえ。雪割草の実物はまだ見たことがないです。綺麗だねえ。白鶺鴒はちょこちょこ歩くのはよく見かける。珍しい写真だね。巣籠もりが自粛の有り様のようで面白いです。プレートに乗っかっている日本の島々はいずれは海に飲み込まれ沈んでゆくのだろうか。日本沈没。杞憂が実現化する日が来るのだろうか。
ボヘミアングラス、一つ一つに歴史がこもっていそうで神秘感があります。
雪割草は赤塚植物園で見られるよ。ただし、場合によっては通行止めしているかも。傾斜のある地面近くに咲いてるから、しゃがまないと可愛い姿はよくわからないよ!
了解しました。咲いているうちに見てみたいね。11日に1時からの句会で赤塚庁舎へ行くので午前中にでも行くカモです。
雪割草こころのひだをほぐしけり 勝美
可憐な姿に相反し芯が強い花。雪の下で耐える日々見る方のこころを和ましてくれる一句
巣籠もりの何時まで続くことかしら 勝美
写真を見てコロナ禍の自粛を思う。小さな穴我が家とも。
直下型地震の予感花曇り 勝美
おかず横丁懐かしい。下町にはこんな商店街がいろんな所にある確かに直下型が来たらと思うとこころが曇る
大須賀さんん コメントありがとうございます。横浜句会が通信句会となって物足りなさ感が募ります。コロナは人の様々な有り様を変えてしまいましたねえ。早く句会の開けるのを心待ちしています。
>ボヘミアングラス春愁閉ぢゐたり
それにしてはえらく容器な面持ちです。いや、陽気です。