ひねもす俳句:秋あれこれ

空焼けて異常気象のつづく秋
空焼けて異常気象のつづく秋 /勝美
鳥渡る空防空の監視塔 /勝美
鳥渡る空防空の監視塔
故なくて磔刑に遭ふ秋の虫
故なくて磔刑に遭ふ秋の虫 /勝美
秋の沼灯り点りて舞台めく /勝美
秋の沼灯り点りて舞台めく
緊急放送朝顔の拡声器
緊急放送朝顔の拡声器 /勝美

4 thoughts on “ひねもす俳句:秋あれこれ

  1. 9月も半ば過ぎたというのに真夏日続きでうんざり。そんな中から色々の秋を取り出してみた。一句目は鮮やかなしましま模様の雲。何処か異状を物語っているようで見ようによっては不気味ですらある。二句目は鴉が二羽何かを監視するかに止まっている。防空監視員のようにも見える。鳥が渡る季節。万全を期して怠りなく監視しているのだろうか。
    三句目は昆虫標本。生物部の労作とか。磔の刑にあったみたい。四句目は近所の別所沼の夜景。沼の水面が舞台のような雰囲気を醸している。ミュージカルのソワレ開幕を思わせる。最後の句はベランダの朝顔。花の形がラウドスピーカーみたい。災害緊急放送で注意喚起するのだろうか。

  2. 感想前に写真について一言。
    晩夏というか、もう9月だから初秋か。の夕方の空は見逃せない。
    来るか来るかと数日待った後の夕焼けは、見事を通りこしてちょっと恐ろしい色合いでした。

    別所沼はいつのまにか素敵な夜景スポットになりましたね。

    うちのベランダの朝顔は、今年はこれまでの最高36個も花を咲かせました。
    が、今現在は6頭のエビガラスズメに葉をもりもり食われつつあります。

  3.  空焼けて異常気象のつづく秋 /勝美
    今年は最高気温が体温超えの日々と、線状降水帯が発生して土砂災害等、すったもんだの夏でしたね。
    つづく秋もまた。鮮やかな夕焼けも、美しいと思う反面、何かの前兆なのかと疑いたくなるような…。

     鳥渡る空防空の監視塔 /勝美
    鳥渡るってことはもう冬鳥がやってくるということかな?
    カラスは留鳥ですね。しかも人間をよーく監視してますよ。
    カラスだからこそ句がマッチしてるのかもですね。

     故なくて磔刑に遭ふ秋の虫 /勝美
    ちょっと気の毒ですが、生物部の合宿成果らしいですよ。
    普通のカラフルなマチ針で留めてるポップさが目立ちます。
    反対に、本来きれいな緑色だったバッタ達は磔にされミイラ化して見る影もなし。

     秋の沼灯り点りて舞台めく /勝美
    舞台ね〜!確かにつやつやの舞台に見えてきます。
    相当広い舞台、踊るのは誰?
    真夜中に来たらステージが繰り広げられているかも?!

     緊急放送朝顔の拡声器 /勝美
    これね、こういう形の花をみると拡声器とかスピーカーとかになぞるのが定番になってますね。
    ま、いいんですけど。
    写真の一言にも書いたけど、いまはもうこんなに葉は生い茂っていません。
    一切合切食べ尽くして、丸々太って蛹になる準備中の蛾の幼虫があと3頭!

  4. あわさんへ コメントありがと。1句目の夕焼け空の色合いは何やら暗示めく色合いですねえ。地球環境がどんどん悪くなってきているように感じます。ソラ恐ろしく感じます。2句目、鳥帰るなら春の季語。小鳥来るも春。鳥渡るは秋の季語なのですね。雁渡るも秋。渡り鳥を眺めて俳人は心を遊ばせるのですね。そこに防空監視塔など無粋です。留鳥のカラスが何やら禍々しく感じられます。3句目はお馴染みの別所沼公園のメインの位置にある別所沼。昔はこの沼で打ち上げ花火大会があったのですね。人家が周りに少なかった頃のお話。最後の句は言われてみれば筒状の花を拡声器に例えるのは陳腐で月並み過ぎます。忸怩です。安直過ぎました。

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