ひねもす俳句:夏の夢うつつ

一生の極楽極め昼寝覚め

一生の極楽極め昼寝覚め /勝美

昆布干すマチスの切り絵めく昆布 /勝美

昆布干すマチスの切り絵めく昆布
イソップの水瓶探す鴉の子

イソップの水瓶探す鴉の子 /勝美

茶房再開再会の冷コーよ /勝美
茶房再開再会の冷コーよ
流れ星墜つ抜け殻の宇宙船

流れ星墜つ抜け殻の宇宙船 /勝美

「ひねもす俳句:夏の夢うつつ」への2件のフィードバック

  1.  一生の極楽極め昼寝覚め /勝美 
    溶けるような暑さにセミすらも鳴いていないのでは?というこの頃。
    せっかく地上に出たセミを捕えることに精をだす我が家の猫お嬢。
    帰ってきたら、傍らに獲物を置いて満足顔で寝そべっていました。
    もがれたセミの脚を2本確認(泣)
    でもこのセミ、外に出そうとしたらまだ生きており。もう長くはないだろうけど水をやっておきました。

    長いね!写真の説明がこんなに長くちゃダメだ。

    「一生の極楽」ってどんなだろう?昼寝で極楽は経験ないなぁ。
    昼寝だとすぐに訳分からない夢をみます。

     昆布干すマチスの切り絵めく昆布 /勝美
    マチスの昆布は、今回のマチス展で1番印象深かった。
    マチスがどういうつもりでこういう形を切り抜いたのか、やってみたら分かるかと思ったけど、わかりませんね!
    でも切ってる間「無」になって楽しいかも。

     イソップの水瓶探す鴉の子 /勝美
    マチス展を観たすぐあとのカラスの子。
    「面白かったか?」と言ってるよう?
    マチスもよかったけど、カラスも楽しい。水が欲しいなら水道だしてあげるよ。

     茶房再開再会の冷コーよ /勝美
    さいかいさいかいと何が言いたいんだか。
    単に言葉遊びかな?ま、いいや。
    ここの女主人「このあいだTVが取材にきて」って言うからいつかと思ったら、数年前の話でした。
    時間軸というのは一定じゃないな、と思った次第。

     流れ星墜つ抜け殻の宇宙船 /勝美
    この貝は「ながらみ」。海なし県に生まれ育った私には、まったく縁がなかった貝ですが、
    食べるとうまい。あっさりしてる。
    で、貝殻が意外にきれい。それぞれ柄に個性があって。
    宇宙船の中にいた未確認生物は私が平らげちゃいましたね。

  2. 暑いと何をするのも億劫でつい眠けに負ける。一句目は飼い猫が捕らえた蝉と枕を並べている図。狩の本能が目覚めて仕留めた蝉を傍にご機嫌の様子。極楽極楽。二句目は昆布というより若布みたい。思うまま無心に切り出す形。心理学の実験みたい。三句目は鴉。イソップ物語のピッチャーアンドクロウの話を思った。いずれにせよ案外カラスは賢い生き物。因みに嘴を開いているのは熱交換で体温を下げるためらしい。四句目のアイスコーヒーは夏の季語。この茶房は長らく閉店していたのを元のオーナーの身内が再開させた店とか。昔と変わったのかどうかは知り得ないが一度訪問してみよう。この句は昔を知るものが昔を懐かしんで「冷コーよ」と詠嘆している場面。最後の句は「ながらみ」という巻貝とか。見たこともまして食べたこともない。綺麗な貝殻。中身は宇宙船の乗員の未確認生物に見立てたメルヘンチックな作品に仕立てた。

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