ひねもす俳句:急ぎ足の夏

ふる里の泉の水を記念とす
ふる里の泉の水を記念とす /勝美
縄文の象形文字のいと涼し /勝美
縄文の象形文字のいと涼し
水澄みて変幻自在の雲映す
水澄みて変幻自在の雲映す /勝美
鉄柵に距つ基地あり敗戦日 /勝美
柵に距つ基地あり敗戦日
ひと夏を使ひ古して白日傘
ひと夏を使ひ古して白日傘 /勝美

6 thoughts on “ひねもす俳句:急ぎ足の夏

  1. 暑いねえ!ひねもす写真送られてきたので暑いついでに(?)5句絞り出しました。ほとんど即吟です。アップもたちどころだったのですがタイトルが「急ぎ足」だったからとか。1句目の青い液体入りの瓶は涼しそう。テレビドラマで登場人物が持ち出す毒薬入りの瓶みたい。泉から汲み取った水が入っているという設定にしてみました。2句目のお手製の蚊取り線香。オーストラリアの原住民が洞窟に描いた文様や古墳の壁画にも見えますが月並みに縄文の文字としました。3句目は別所沼公園の別所沼。秋の雲ですねえ。4句目のからすは何やら象徴的な趣です。敗戦日にまだ沖縄に基地があるのも象徴的ではあります。最後の句は咲いてすぐしぼむ類のキノコですねえ。儚い存在ではあります。夏は足早に過ぎていくようです。でもしぶとく残暑の尾を引きずってね。

    1. 句の感想前にひとこと。
      青いペットボトルは、元はイタリア産のミネラルウォーター。ペットボトルが青い。青い水を入れているわけではありません。こんな青いボトルは珍しいので水いれて光を通して遊んでみた写真です。

  2. おは。ミネラルウオーターの容器とはおしゃれですね。ペットボトルでないところに文化が垣間見えます。

  3. >ひと夏を使ひ古して白日傘
    すっかり日傘も夏の定番アイテムですね。
    この前、実家の中学生男子が日傘をさして登校してるのを見ました。
    良いことです。

    >水澄みて変幻自在の雲映す
    こうやって写真に切り取ると、自然というのはすごく美しく見えますね。

  4.  ふる里の泉の水を記念とす /勝美
    この容器、元はイタリアのミネラルウォーター。
    イタリアならではのブルーだなぁとなんだか捨てられず。
    中の水はただの無色。
    ブルーの容器ごしだと海の色に見えたり…。
    しばしイタリアを想って光と戯れました。

     縄文の象形文字のいと涼し /勝美
    たしかにちょっと縄文っぽい?!
    これは蚊取り線香だから土ではないけれど、
    手で捏ねて形にするときは粘土とほぼ一緒。
    手で粘土を成形するところは遠い縄文に通じているかも。
    句によって意外な発見がありました!

     水澄みて変幻自在の雲映す /勝美
    こっちが「ふる里の沼の水」なんだけど、
    写真に撮ると偶然が作用して、面白い景色が現れますね。
    「変幻自在」まさにそんな感じ。

     鉄柵に距つ基地あり敗戦日 /勝美
    終戦記念日は昨日でした。
    戦争なんかしても、いいこと一つもない。
    いまもまだ戦争が続いている国もある。
    ただただ平和を祈るばかりだ。

     ひと夏を使ひ古して白日傘 /勝美
    真夏に相当お出かけする人ですね。
    ひと夏で日傘を使い古すとは。
    最近では男子も日傘を使い出したとか。
    それくらい異常な夏の高温化ってことでしょうか。
    写真はすずしい林の中で誕生したかわいいキノコです。

  5. コメントありがとう。今年の夏は暑いね。地球温暖化でますます気温が高めな夏。水色のボトルがほっと涼しさを感じさせます。2句目の渦巻き模様はどこかの古墳の装飾にあったかも。原始的な印象。3句目は別所沼公園の中心の別所沼か。写し方で感じが違う。4句目は沖縄の基地を連想した。終戦記念日でもあり、こういう俳句として定着させた。
    最後の句は食用にはならない日陰のキノコ。白い傘はひと夏使い古した日傘のようでもあった。

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