ひねもす俳句:夏の色夏の音

夏の夜の街の刻止め救急車
夏の夜の街の刻止め救急車 /勝美
クレープの花束母の日の母へ /勝美
クレープの花束母の日の母へ
血色の良き子すくすく不断草
血色の良き子すくすく不断草 /勝美
シェルターにこもりて避くる梅雨湿り /勝美
シェルターにこもりて避くる梅雨湿り
更衣選ぶとすれば黄のジャケツ
更衣選ぶとすれば黄のジャケツ /勝美

8 thoughts on “ひねもす俳句:夏の色夏の音

  1. 今回は色彩豊かな5句と成りました。残念ながら音は聞こえませんが聞こえない音を想像して聞くのもまあいいか。
    夜の横断歩道。救急車の姿はありませんが音は空耳には聞こえます。2句目のクレープの色とりどりの飾りつけは音を奏でているようです。喜びの歌でしょうか。3句目のスイスチャードはアカザ科フダンソウ属の野菜。歳時記に記載がないので季語の扱いはない。従って無季の句である。不断草を夏の季語としてあつかったということか。さて、この句からは音が見出せない。強いて言うなら血色のいい子はやんちゃ坊主で声張り上げていたりするのだろうね。4句目の無患子の実の皮は石鹸代わりになる。種は羽子板の羽の先に付ける。シェルター籠りでは雨の音など聞こえないかも。5句目はジャケツイバラ下五のジャケツは言葉遊びというところ。喧騒の街へお出かけか。

  2.  夏の夜の街の刻止め救急車 /勝美
    この写真は、次の句のクレープをひとりで食べた後の帰り道の一コマです。
    ファミレスを出て、ぽつねんと信号待ちをしてる風景を撮ってやろうとしたのだけど、
    どうみても交通事故現場の交差点風情。
    句も救急車が出てくるので、やはり事件事故を思わせる景色なんだなぁと再認した次第。

     クレープの花束母の日の母へ /勝美
    はい、もうそのまんま「母の日花束クレープ」なるメニューでした。
    ただ、この写真の場合は、子から母へ贈られたものではなく、自分から自分へ贈ったもの。
    向こうのテーブルで親子で同じメニューを食べているのを尻目に、ひとり黙々と食べるコレは、何の魔法もかかっていない子供騙しのファミレススイーツでした。

     血色の良き子すくすく不断草 /勝美
    ほんとに、この育ちようったらビックリです。
    かわいいピンクやオレンジ色の茎をしてますが、茎そのものが径5〜6センチはあろうもの。
    食べられるのかさえ微妙です。
    まあ、放っといて(放っといてないかもですが)これくらい逞しく育ってくれるなら、無問題でしょうね。

     シェルターにこもりて避くる梅雨湿り /勝美
    落ちたムクロジの実、ひとうひとつ半透明のプラスチックのような殻に入っていました。
    中には黒々とした丸い実。
    「こもりて避くる梅雨湿り」とくると、このシェルターは所謂シェルターではなく、家(もしくは部屋)のことですね。
    部屋にこもって過ごしたら、丸々と太っちゃった、なんてことのないようにしたいです。

     更衣選ぶとすれば黄のジャケツ /勝美
    マメ科の黄色い花が咲く植物、ジャケツイバラ…変な名前!漢字で書くと蛇結茨。
    「ジャケツ」の語呂を見逃さずよくぞ使ってくれました!
    黄色のジャケット、相当派手だけど夏なら許しましょうかね。

  3. おはようございます。
    コロナなぞ、どこ吹く風ですね。
    救急車の句本当に音がないので詩を感じます。
    クレープの句本当に花束に見えます。母の日
    と結びつけたのが凄い
    普段草、食べられるの?それにしても色鮮やか。
    ムクロジの句発想豊か
    衣更えの句黄色の洋服が着たくなります。フランス調の
    今週は雨の日々暗いですね。元気で過ごしましょう。

  4. 大須賀さん こんにちは。コロナのせいで句会が開けず、顔を合わせての談笑もできず、社会生活が窮屈でうんざりしています。コメントありがとうございます。ひねもすではなるべく獺祭調ではない俳句をと思っています。これからもよろしくお願いします。元気で生きぬきましょう。

  5. ◆夏の夜の街の刻止め救急車 /勝美
     句からも写真からも同時に、静まり返った深夜に鳴り響く救急車のサイレンが、聞こえて来るようです!
    ◆クレープの花束母の日の母へ /勝美
     そういえば母の日に、手作りのお菓子、ケーキは、プレゼントしたことがなかったなあと、ちょっと後悔が!
    ◆血色の良き子すくすく不断草 /勝美
     植物の名は勉強不足で、知らないものが沢山。不断草って、何だろうと調べました!ほうれん草に似てるので、代用されたりするのですね!茎の赤が、正に元気の象徴のようです!
     

  6. ちいこさん コメントありがとう。サイレンが聞こえる夜中の街はぎくりとしますよねえ。聞こえない音を聞くような俳句も面白いかと。母の日の母の思い出は遠い雲間にかすかなものとなってしまいました。不断草は夏の植物の季語に「夏菜」がありますが、その傍題です。

    1. 植物図鑑のような鮮明な写真とともに、植物の季語のお勉強になっています!(*^_^*)

  7. >夏の夜の街の刻止め救急車
    田舎に住んでいたころ、救急車が通るなんて年に数えるぐらいしかありませんでした。
    学生になって横浜に出たときに、毎日何度も救急車が走り回っているのに、びっくりたのを思い出しました。

    >クレープの花束母の日の母へ
    花より団子なら、花みたいな団子だったら最高ですね。
    本当の花より、こっちの方がうれしいハズw

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