ひねもす俳句:さらば夏よ

しょんぼりペッパーくん

足元を探せど夏は見当たらず /勝美

九頭竜公園の池

怪獣の水を吸ひ込む油照 /勝美

猫皿

赤まんま盛つてみやうか猫の皿 /勝美

スイカたくさん

一斉に補陀落渡海西瓜船 /勝美

あかつか探偵事務所

行く夏を探す依頼の終ぞ来ず /勝美

10 thoughts on “ひねもす俳句:さらば夏よ

  1. >足元を探せど夏は見当たらず
    まさかこう来るとは思いもしませんでした。すごい一句だと思います。

    >怪獣の水を吸ひ込む油照
    日本の蒸し暑さの惨さは万国共通のようです。

    >赤まんま盛つてみやうか猫の皿
    どんなめでたい事があったのでしょうか?

    >一斉に補陀落渡海西瓜船
    分からなかったので調べて見ると、補陀落山への旅路は壮絶だったようですね。

    >行く夏を探す依頼の終ぞ来ず
    これまたおしゃれな一句ですね。
    ハードボイルド。

  2. 暑い暑い言ってるうちは夏かと思えば、もう秋はすぐそこ。とはいえ、「さらば」は早いなぁ。

    ペッパーくんの足元が土なら、見つけられたかも。蝉の穴とか、うーん、アイスの棒とか?

    「油照」、蒸し蒸しと暑い日和のことなんですねー。怪獣の水を吸い込む? むむ〜、水を吸い込んだのは怪獣?空気?

    赤まんま、子どもの頃よく採ったなぁ!赤紫が綺麗でわりと好き。猫まんまと掛けてる?もしかして、鳴き声も? ギミックが効いてる句と思っていいのかな?

    「補陀落渡海」初めて知りました。
    なにが悲しうてそんな苦行をせにゃならんのか。
    スイカの赤さが生々しく見えてきます。
    美味しいスイカをただ美味しく食べる行なら、是非したい!

    ペッパーくん、依頼しに来なかったんだ。
    わざわざ探さなくても、秋を感じる瞬間はあるからね。
    まずはヒグラシの声かなぁ。

    スマホだと、元の句をコピーできなくて、今回コメントのみで失礼します。

  3. のうそうさん おはようございます。コメントありがとうございます。今回は難しい素材でしたがそれとなく仕上げました。

  4. awaさんおはようさんどす。コメントありがとさん。ペッパー君はどう詠もうか苦心しました。
    水を吐く構図では秩父の宿屋の浴槽では熊が水を吐いていました。写真は水を出していますが吸い込むと言う動作に転換しました。猫皿に猫まんまならぬ赤まんまです。まんまの句です。西瓜の補陀落渡海は賑やかで悲壮感はありませんね。あかつか探偵事務所がドラマのロケ現場ですか。
    昔むかしハードボイルドのフィリップマーロウを読みました。探偵小説の探偵は事務所を持ってたのかなあ。

  5.   毎日、暑い日が続いていますが、勝美さんに於かれましては、益々ご健吟の由、何よりです。
      今月も私なりの独断と偏見でコメントさせて頂きました。
      悪しからず、ご了承ください。

    足元を探せど夏は見当たらず /勝美
    確かに、云われてみると、ペッパーくんの恰好は足元の何かを探している様に見えますね。夏を探していたのですか? でも、タイル貼りの道路では夏なんて見当たりませんよね。 このロボットの俯いた恰好から、こんな面白い句を作るなんて、勝美さんは本当に句作りの名人ですね。恐れ入りました。

    怪獣の水を吸ひ込む油照 /勝美
      この怪獣は「水を吐き出して」いるのではなくて、「水を吸い込んで」いるのですか? 確かに、一瞬を捉えたこの写真では、水の流れが停まっているのですから、水が出ているのか?吸い込まれているのか?よく判りませんよね。そして、 水が無くなって行くのだとしたら、「炎天」よりも、ジリジリとした暑さを現わす「油照」の方がピッタリですね。面白い句になりましたね。

    赤まんま盛つてみやうか猫の皿 /勝美
      猫の絵を描いた楽しい柄のお皿が色々あって、見ているだけでも楽しいですね。この猫の皿を見ながら、犬蓼の紅い花を赤飯(赤のまま)になぞらえて遊んだ子供の頃に思いを馳せ、見事に一句、仕上げましたね。 
     未だに童心を忘れていない「勝美さんに乾杯!」ですね。
     
    一斉に補陀落渡海西瓜船 /勝美
      見事な切り西瓜の群ですね。この切り西瓜の群から「ふだらくとかい」の小舟の群を連想して、平安時代から江戸時代にかけて、生きながらに、南方の観音浄土を目指して海を渡って、消えて行った小舟の群を題材にした一句ですね。 この西瓜の群を西瓜船として捉え、連想を飛躍させる勝美さんのこの作句手法は、参考になります。 大変勉強させられましたね。

    行く夏を探す依頼の終ぞ来ず /勝美
      この写真は「探偵事務所」ですね。 外見だけでは判りかねますが、このご時世では、恐らくは探偵事務所も、あまり依頼もなく暇なのでしょうね。そこから発想して「夏を探す依頼」へと連想を広げて行って、この一句を仕立て上げたのですね。
     勝美さんのこの連想力には脱帽ですね。参りました!

      いつも、勝美さんの作句手法には勉強させて頂いています。 
      お互いに、この連日の暑さに負けず、この夏を乗り切りましょう。
      来週の横浜句会でお会い出来るのを楽しみにしています。

  6. 喜信さん こんにちは。コメントありがとうございます。いつも作者に新鮮な思いを呼び覚ましてくれるコメントは感謝あるのみです。横浜句会でお目にかかりましょう。

  7. こんにちは
    さらば夏よ、拝見しました。
    今年は梅雨を感じさせないまま梅雨が明けてしまいました。
    そして、さらば夏よ!もう行く夏ですか。
    あっという間の夏になってしまいました。
    これから甲子園が始まってお盆を迎え初秋の風が吹きます。
    めくるめく季節ですね。

    今月のお気に入り二句です。

    足元を探せど夏は見当たらず  /勝美
    怪獣の水を吸ひ込む油照    /勝美

  8. 由人さん コメントありがとうございます。夏の暑さにもう秋の風が感じられる時期でしょうか。蝉が鳴き叫んでいますけれど。今月は矢口句会は欠席です。アフターの談論風発は次回までお預けです。

  9. こんばんは
    梅雨明けからの天候が不順ですね。この侭夏は去って行くのでしょうか。
    遅れ馳せながら「さらば夏よ」についてです。

    ◆怪獣の水を吸ひ込む油照    /勝美
     水を吐き出すででなく吸ひ込むと見た所が新鮮で油照りに合いました。
    ◆赤まんま盛つてみやうか猫の皿 /勝美
     地味な色彩の猫の皿には赤まんまの色が映えそうですね。鰯か何かを咥えさせたい気もしましたが。却って離れた所が良いのでしょう。

  10. 要介さん おはようございます。コメントありがとうございます。やっと獺祭9月号の編集後記を印刷所へFAXする手筈までこぎつけました。今月は校正のため矢口は欠席です。投句はしましたけれど。またよろしくです。

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