ひねもす俳句:余寒

冬の別所沼
沼に浮く雲なき空にある余寒 /勝美

見上げた空

樹のやうに背筋の伸びて新社員 /勝美

沼の鴨たち

寒禽の啼く嘴を白くして /勝美

クチナシの実

ものいへば口に飛込む春の塵  /勝美

らくだのいる園庭

アラビアにロレンスは居ず黄砂降る  /勝美

13 thoughts on “ひねもす俳句:余寒

  1. >沼に浮く雲なき空にある余寒
    「沼」と「雲」、「ない」と「ある」の響き合いが絶妙ですね。
    >樹のやうに背筋の伸びて新社員
    散髪したようにそろった樹の枝に緊張感を感じます。
    >寒禽の啼く嘴を白くして
    「寒禽(かんきん)」という言い方があるんですね。
    短くて頭の中に映像がパッと浮かぶのが気持ちいいです。
    >ものいへば口に飛込む春の塵
    冬の間は、空気がパキパキに澄んでいるようですが、
    春になってぬるむと、なんとなく淀むというか、やわらかくなる感じがします。
    そして、それが心地よいので、人間、ほどよく淀んでいる方がいいのかなと思ったりします。
    “くちなし”でいながら、ものいうとしたところがおしゃれですね。
    >アラビアにロレンスは居ず黄砂降る
    保育園のアラビアは砂場。そこに鎮座したラクダの遊具は、
    ロレンスがいなくても幸せそうです。

  2. こんばんは。本日は久し振りに皆さまとお会いできて
    幸せでした。お友達ともどもお世話になりました。
    楽しくお勉強できました。ありがとうございました。
    新社員頂きます。

  3. のうそうさん、ひつじさん おはようございます。送られて来た写真をどのように料理するか楽しく俳句を詠ませていただいています。
    昨日は風が強いかと思っていたら左程でなくてよかったです。
    またよろしく。

  4. おはようございます。
    昨日の駒場はいかがでしたか。
    お天気もよくてよい俳句日和だったことでしょう。
    皆さんの佳句をまた見せてください。
    早速「余寒」拝見しました。
    立春を過ぎましたが、直ぐそこまで来ている春はまだ
    のようです。
    今月のお気に入り二句です。
    沼に浮く雲なき空にある余寒  /勝美
    樹のやうに背筋の伸びて新社員  /勝美

  5. 由人さんへ 昨日は思ったより風が強くなくまずまずでした。
    未来図のせいこさんが飛入りでしたが草田男門下だけあってかお上手
    でした。
    ひねもすの写真の沼と樹は別所沼公園のものです。
    刈り取られた樹木の姿が新社員にオーバーラップしました。
    またよろしくです。

  6. 昨日の吟行、お世話になりました。
    楽しい一日でした。
    「余寒」の感想です。
    ★沼に浮く雲なき空にある余寒 /勝美
     余寒がとてもぴったりに思います。
    ★樹のやうに背筋の伸びて新社員 /勝美
     新入社員の緊張した背広姿が浮かんできます。
     これからいろいろあるでしょうね。
    ★アラビアにロレンスは居ず黄砂降る  /勝美
     公園にラクダ、とても珍しい気がします。
     この情景でアラビアのロレンスを発想の勝美さんに、
     いつものことながら脱帽です。
    また吟行にお誘いください。

  7. みちこさんへ おはようございます。吟行は風が多少強かったものの
    何時もながらの楽しい吟行で何よりでした。またご一緒しましょう。
    ひねもす俳句にコメントありがとうございます。
    無い知恵を絞り出しての句ですが、気に入って下さればさいわいです。

  8. 勝美さんへ
    ひねもす「余寒」のご紹介有難うございました。
    散々であった「張句会」も終りに近づき、遅れ馳せながら
    勝手な所感を下記致します。
    ●沼に浮く雲なき空にある余寒 /勝美
      今年の余寒は未だ未だ続きそうですね。 
      空の色はやや春めいていますが、写真の手前にある枝
      を下ろした一本の木が余寒の感じを強めている様に感
      じられました。
    ●樹のやうに背筋の伸びて新社員 /勝美
      ひょろひょろとスマートに伸びた新社員、長髪で行儀
      良く並んだ姿は最近の新社員を彷彿とさせますね。好
      みとしては型破りも居て欲しいと思いますが、、、
    ●寒禽の啼く嘴を白くして /勝美
      形から見ると鴛のようですが、細かい所迄観察されて
      いますね。啼かせてしまった所がお手柄でしょうか。  
    ●ものいへば口に飛込む春の塵  /勝美
      上野の交番も空に口を開いていましたね。唇寒しでは
      なく、口に飛び込む春塵!塵中のセシウムが気になり
      ます。
    ●アラビアにロレンスは居ず黄砂降る  /勝美
      ローレンスならぬ子供たちから残された駱駝、穏やか
      な日差しの中でお子さんの見えない遊園地、これも原
      子炉行政の結果ですね。早く子供たちが安心して外で
      遊べるようにと願う次第です。
    浅春の景色の写真の中に現代を匂わせる勝美さんの句を今
    回も楽しませて頂きました。

  9. 要介さん おはようございます。玄鳥兼題句会はどうも何時もお粗末な句を量産して忸怩たる思いです。その点では、わがひねもす俳句は
    自由に勝手な句を作って自己満足に余念なしです。
    これからもどうかよろしくお付き合い下さいませな。

  10. ひねもす俳句:余寒にご案内頂き有難うございます。
    大変遅くなり、且つ雑駁な鑑賞で失礼ですが・・・
    沼に浮く雲なき空にある余寒 /勝美
     
     面白い視点ですね、沼の面に投影する空は寒さで
     細かく震えているような、一方の青空には春の到
     来を思わせる明るさが。これが「余寒」の措辞に
     ぴったりの情景と感じます。
    樹のやうに背筋の伸びて新社員 /勝美
     難しい就職戦線を突破しての新社員、各入社式で
     も今まで以上に緊張した面持ちが報道されること
     でしょう。先ずは「おめでとう!」と申し上げたい。
    寒禽の啼く嘴を白くして /勝美
     呑気そうに見える水鳥も、天敵の鷹が狙っていま
     した。この中の一羽は見張り役かも?啼くのも互
     いの安否確認かも・・生存競争は厳しいですね。
    ものいへば口に飛込む春の塵  /勝美
     「くちなしや くちから したが すにあご」な
     んて落語の枕を思いますが、現代は梔子も放射線
     の危険に曝されながらの結実ですね。正に「口」
     と名の付くところ要マスク、窓の目貼りも簡単に
     剥せませんね。
    アラビアにロレンスは居ず黄砂降る  /勝美
     そろそろ黄砂降るシーズンの到来ですね。長編の
     アラビアのロレンスはそのストーリーより砂塵の
     旅の印象が焼き付いています。地球の砂漠化が進
     行しているとか、この先が憂慮されます。
    不覚にも風邪を引き、「張句会」も終始ぐずぐずし
    しておりました。明晩には新しい兼題が出されると
    か、心機一転頑張らねば・・と思うのですが?
    寒気が居座っている模様、くれぐれもご自愛専一に
    願います。 有難うございました。

  11. 陽さんへ おはようございます。未だ未だ寒気が居座って寒さへの対策
    怠る訳には参りません。風邪を召されたよしどうぞご自愛のほどを。
    玄鳥兼題句会は散々でした。昨日の稲毛句会では皆さんにご賛同頂ける句が出来、次月兼題提出者の栄を得ました。次月は鳥ぐもりです。
    これからもひねもす俳句をご贔屓下さいますように。

  12. こんにちわ。沼の句、雲のない空少し無気味な感じ余寒がぴつたり。春の塵の句おしゃべりな私には面白い。黄砂の句アラビヤの砂塵との取り合わせ、面白い。届くことを祈りつつ。

  13. 衡子さん こんばんは。先程地元の俳句教室から帰りました。
    ひんもす俳句へやっとコメント書いて下さってありがとうございます。これからもご案内を差しあげますのでどうぞよろしく。

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