ひねもす俳句:忍び寄り忍び去る秋

新蕎麦や話絡まる電話切る
新蕎麦や話絡まる電話切る /勝美
四次元の世界は此処に月宮殿 /勝美
四次元の世界は此処に月宮殿
秋の夜に読むべし源氏物語
秋の夜に読むべし源氏物語 /勝美
暮早き陽明門や眠り猫 /勝美
暮早き陽明門や眠り猫
落鮎の頭並べて皿に座す
落鮎の頭並べて皿に座す /勝美

2 thoughts on “ひねもす俳句:忍び寄り忍び去る秋

  1. 時折夏が舞い戻ったような空の日もありますが、着々と季節は秋を進行中ですね。
    タイトルがまさにぴったり。
    うかうかしてると季語が冬の句が登場しそうです。

    一句毎の感想の前に。
    源氏物語、ちょうど今取り掛かっている所。長いし内容的にもめんどくさいので、これまで避けてきたけど、香文化をより深く知る意味で読む必要に迫られておりますよ!

  2. 残暑厳しいとはいえ朝晩がどかと涼しい秋の気配。秋はそこはかと忍び寄りそして去って行くんですね。台風がいくつも立て続けです。さて1句目は烏瓜のはな。レースの例えは幾度か詠んでいるので今回は話がこんがらがった電話を切ってしまった、という設定。食べ損ねた蕎麦は伸びきってしまいました。2句目の月宮殿は秋の季語「月」の傍題。
    暗黒の先に浮かんでいる様は四次元の世界の入り口のよう。3句目は紫式部の実。連想が源氏物語へというのは安易な感じです。でも読書の秋でもあり似合いそうです。いろいろの現代訳がありますが全巻読破していません。4句目の手のひらの猫は何なのでしょうか、かわいく光っていますねえ。陽明門の眠り猫へと連想が飛んで行きました。日暮らしの門の日の暮れの景です。最後の句の写真は茄子の肉巻きです。季節の落鮎にみたてました。枕を並べて討ち死にしたような無様な盛り付けです。もっとお上品に食欲をそそるような盛り付けをしては、と思います。味は美味かったです。

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