ひねもす俳句:秋そこはか

誰にともなく柊の花香る
誰にともなく柊の花香る /勝美
ハロウインの声の掛からぬ南瓜どち /勝美
ハロウインの声の掛からぬ南瓜どち
秋淋し南極の石さらされて
秋淋し南極の石さらされて /勝美
西空を染むる光芒秋の暮 /勝美
西空を染める光芒秋の暮
紫の上の気品やあけびの実
紫の上の気品やあけびの実 /勝美

5 thoughts on “ひねもす俳句:秋そこはか

  1. 「秋そこはか」最寄りの駅埼京線十条駅からぶらりと加賀公園を探索しました。いろいろ変わった経歴の公園。国指定史跡の「陸軍板橋火薬製造所跡」。もともと加賀藩下屋敷の跡地。火薬製造所の跡地に「野口研究所と理化学研究所板橋分所」が入ったという入り組んだ歴史を秘めた公園。
    集合住宅を囲む柊木犀の白い花はそこはかと香りを漂わせていました。南瓜は別の集合住宅の花壇にひっそり置かれていたもの。ハロウインの気配もなかったです。そばには狐茄子(フォックスフエイス)、これは季語ではないのですねえ。生花の素材でおなじみですが。南極の石が展示されているのにも何やら由緒があるのですが割愛します。場違いの感ありです。
    秋の夕焼の畑の光景です。ベタな句で面白みがないですねえ。あけびは割れて顔出す実をしゃぶると甘いですね。皮は油甘味噌いためにしても美味しくいただけます。
    紫の色から源氏物語の「紫の上」にたどり着きました。いかがでしたか。

  2.  誰にともなく柊の花香る /勝美
    今年は金木犀が2度咲いたような?10月頭は例年通り。
    そのあと台風を挟んで10月下旬ちかくに香るようになって。
    この花は銀木犀かとおもいきや、葉がトゲトゲしているヒイラギモクセイですね。
    柊と銀木犀の雑種らしいです。
    1年中いろいろな花木の香りが漂っていたら、皆穏やかな気持ちになるだろうなと思いました。

     ハロウインの声の掛からぬ南瓜どち /勝美
    いや、これがハロウィンの飾りでしょう、地味だけど。
    顔の形にくり抜く手間を省かれて、そのまま畑にいたときのように転がってますが。
    表舞台にたてなくても、これはこれで気楽でいいんじゃないでしょうかね?

     秋淋し南極の石さらされて /勝美
    突如として現れた南極の石。シュールな光景に「??」。
    こんな川っぷちにいきなりですからね。
    「本物?」と疑いたくなるのも分かります。研究所から放りだされ、ポツンと野ざらし…。
    上のカボチャと通じるところがありますかね。

     西空を染める光芒秋の暮 /勝美
    ベタでもそのままでも、写真がなくても情景が浮かびますね。
    秋は夕暮れとは言ったもの。その頃から同じ秋の夕日をわれわれ日本人は見ているってことですね。

     紫の上の気品やあけびの実 /勝美
    清少納言から紫式部へ(^^) 
    この紫、なかなか味わい深いですよ。
    写真だとサツマイモに似てるといえば似てるけど、実物はもっとクリアな紫です。
    こんな色、どこからでてるんでしょうねぇ、自然ってほんと不思議。

  3. コメントありがと。柊の花の匂いが木犀と同じとは知らなかった。そこはかと秋らしいと思いました。デビルの顔をくりぬいてハロウインのランタンにはならなくともこれはこれでハロウインの飾りなのでしょうか。出番がなかったなあと思っているのかとばかり見ていましたがね。南極の石がまさか公園にひっそりと置いてあるのはへーと思いました。縞状黒雲母片麻岩とありましたがキラキラした層になってましたねえ。加賀つながりだったのですねえ。
    西空を「染める」は文語だと「染むる」でした。訂正してくださいな。あけびはなぜ紫なのか、自然の匠は素敵な配合を選んでいますねえ。源氏物語の「紫の上」へ飛んでしまいましたよ。

  4. 昨日はありがとうございます。ここのところ俳句は低迷です。久しぶりのひねもす俳句さすがと思います。これから見て味わわせていただきます。

  5. 衡子さん いつもお世話になっていて感謝あるのみです。先日の句会のうち、気になった作品を横浜句会通信としてちいこさんにお送りしたら喜ばれました。勝手ですがお許しください。

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