ひねもす俳句:すべては秋へ

ひと筋の道ひたすらに秋遍路
ひと筋の道ひたすらに秋遍路 /勝美
時折は穴より出でて蚯蚓鳴く /勝美
時折は穴より出でて蚯蚓鳴く
恐竜に追はれ逃げ込む秋の蛇
恐竜に追はれ逃げ込む秋の蛇 /勝美
魂の抜け殻積まれゐて残暑 /勝美
魂の抜け殻積まれゐて残暑
すぐそこの秋へ木道続きけり
すぐそこの秋へ木道続きけり /勝美

15 thoughts on “ひねもす俳句:すべては秋へ

  1. すったもんだでグダグダの体たらくの五輪が大方の反対を押し切って開催されましたねえ。開会式のまとまりの悪さは将来の語り草になるだろうねえ。一筋の道さえろくに歩めない日本国は国民より指導者(?)のせいじゃないのかねえ。ひねもす1句目は求道者の有り様を詠みました。2句目の盛り土はモグラ穴かもね。モグラが追うのは蚯蚓だ。3句目の恐竜のオブジェはどこかの公園かねえ。「蛇穴に入る」が季語だけれど恐竜も爬虫類だから冬眠はしないのかなあ。4句目の蝉の抜け殻は子供のいたずらだろうか。こんなに集まっていたら気味悪い。汗がドッと出る。
    5句目はどこの何かしらないけれど、秋へ誘う木道!暑さはこれからだねえ。健康一番体力充実の日を過ごすべし。

    1. 恐竜は誰かの忘れ物だと思われます。それか、タイムスリップしてやって来たか。次の日に通ったらもう無かったです。

    2. 元気は本当に良いですね。俳句は充実して五句とも素晴らしい。秋遍路の句静かさを感じます。オリンピックに対しては意見いろいろあるでしようが年寄りは端っこです。冷房の部屋で冷たい飲み物を飲みながら観戦できるのですから幸せあと蝉がらの句好きです。これから大会作品集を見ようと思っています。

  2. >ひと筋の道ひたすらに秋遍路
    なんとなく、ヨーロッパの何カ国もめぐるお遍路?の一幕のようです。
    ひたすら歩くということに、宗教や洋の東西は違えど、同じようなものを見出しているのがおもしろいです。

    >恐竜に追はれ逃げ込む秋の蛇
    秋の蛇とは言えない暑い日が続いております。
    氷河期で倒れた恐竜には嬉しいのかも知れませんが。

    >魂の抜け殻積まれゐて残暑
    7年の凝縮された魂は、朝日と共に帰依の旅へ立ったのでしょうね。

  3. 大須賀さん コメント感謝。大会作品から天・地・人と後15句選んで天地人の選評も片付けました。
    勝美の句が選ばれることを念じています。

  4. のうそうさん コメントありがとう。遍路といえばスペインのそれは有名ですねえ。キリスト教も負けていません。
    恐竜は置き忘れものだとは思わなかった。蝉の抜け殻の山積みは何かの暗示とも思えます。

  5.  ひと筋の道ひたすらに秋遍路 /勝美
    「秋遍路」が季語なんですね。行楽シーズンの秋にわざわざ遍路か…。
    遍路も行楽のひとつ、捉えることもできる??
    まぁ今年もまだ、なにも考えずにあちこち出かけるわけにいかないですね。
    秋遍路もダメですかね。

     時折は穴より出でて蚯蚓鳴く /勝美
    たぶんモグラの穴。地下は涼しいだろうか?
    「土竜鳴く」という季語はないんですね〜。
    俳句から離れてしまうけど、まだ夏まっさかりの今時分は、
    ミミズがあちこちで出てきては干からびていて…。
    いったいなぜアスファルトに這い出してくるのか、ミミズに聞いてみたいくらい。

     恐竜に追はれ逃げ込む秋の蛇 /勝美
    恐竜と蛇が同時代にいたのかは不明ですが、この大きさなら
    トカゲ(イグアナ)くらい。肩に載せられそう。
    恐竜に追われた蛇、予定を早めて早々に穴に入ったというところでしょうか。

     魂の抜け殻積まれゐて残暑 /勝美
    抜け殻でホッとしますよ。稀に、抜けられずそのままになってしまう個体や、
    抜ける途中で地面に落下してしまったり、羽が不完全で飛び立てなかったりする個体もあるそうです。
    なので、抜け殻は一応成功の証。
    生きる意味を失った時の「魂の抜け殻」も、次へ進む区切りの状態なのかも知れないですね。

     すぐそこの秋へ木道続きけり /勝美
    そうか…この道を進むと秋につながっているのか…。
    知らない道に出会うと、どこに続いているのか気になるもんですよね。
    この句いいですね。
    写真を替えれば春夏秋冬、どれでもいけそう!!
    秋につづくのはちょっと寂しいなぁ。
    春ならわくわくするけれど。

  6. あわさん コメントありがと。コロナの変異株が猛威を振るっています。あれよあれよという間にえらい数の感染者!
    年寄りでワクチン二度接種済ませましたが気休めでなければいいのだけれど。副反応は二度目の時に痛みが暫時残った程度でよかったけれど。そーゆうことで秋遍路もままならず、近所の散歩程度。外国には聖地巡礼というのがあるよね、内外問わず求道者はまさに道を求めるのだねえ。もぐら鳴くという季語はないのだねえ。土竜は新年の季語で「土竜追」がありますが。アスファルトにミミズの干からびたのが一杯出ているのを新木場から夢の島へ歩いた道路で目撃したよ。「蛇穴に入る」を使いたかったので詠んでみました。蝉の抜け殻は「空蝉」という季語に成っている。想像が深まるねえ。最後の句が春夏秋冬入れ替えればいつでも使える「根岸の里」と一緒だねえ。

    1. 「根岸の里」知らなかった!「ほにゃららら 根岸の里の わび住まい」のことですね。
      根岸って子規が住んでいた場所かな?
      汎用性高いフレーズだねー。木道の句も負けてない!?

  7. 季語のすげ替えが可能な句を「季語が動く」といってダメ句なのです。季語の持つ本旨が生かされていない、という訳で便利な措辞とも言えますけれど。

    1. そうなんだ…なるほど、すげ替えられるのは便利だけど安っぽさにつながるか…唯一無二じゃないもんね。

  8. ◆ひと筋の道ひたすらに秋遍路 /勝美
    お遍路の経験がない私ですが、句のひたすらにが、私が思っているお遍路さんのイメージそのものだと思います。木陰のある写真の風景は、都会の公園にも、故郷の山道にも、どこにも、見られる静けさを感じます。母が生前、私と妹に、途中交代して、四国八十八カ所巡りに付きあってくれると嬉しいと言ってたことがあったのですが、私も妹も、母の願いを叶えてあげられなかったので、親不孝だったかなと今は思います。
    ◆魂の抜け殻積まれゐて残暑 /勝美
    ほんと!いったい誰が、抜け殻を集めたのかしら?。日々の炎天下で、人も抜け殻になってしまうのでは!と。
    コロナウイルスを恐れて、人が何事も思いっきり楽しめなくなっている今を詠まれているようにも感じます。
    ◆すぐそこの秋へ木道続きけり /勝美
    すぐそこの秋が、今より楽しい秋にになれば良いなあって思います。

    どの句にも写真にも、どこか懐かしく、癒されています。ありがとうございます!(*^_^*)

  9. 知意子さん コメントありがとうございます。今回の写真は人の気配はありませんが、そのせいか懐かしさが感じられます。写真に、句に、触発されていろいろの思いが湧き上がってくれれば成功でしょうか。今後ともどうぞお楽しみください。

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