ひねもす俳句:魅惑の春あれこれ

晴れ晴れと顔のほころぶ合格子
晴れ晴れと顔のほころぶ合格子 /勝美
クラインの壷の入り口春満月 /勝美
クラインの壷の入り口春満月
朝焼の空の渚や波しづか
朝焼の空の渚や波しづか /勝美
花にらや嘘は素知らぬ顔で吐く /勝美
花にらや嘘は素知らぬ顔で吐く
防護衣をまとふ草餅桜もち
防護衣をまとふ草餅桜もち /勝美

8 thoughts on “ひねもす俳句:魅惑の春あれこれ

  1. 季節はコロナに関係なく進んでいます。魅惑の春のあれこれをたどってみたいと思います。桃の満開の枝ぶりには素直に合格入学の喜びを感じました。2句目のクラインの壺は以前に満月を覗き穴にたとえましたが、位相幾何学のクラインのつぼが春満月の後ろに控えているように思いました。丸い入り口の向こうに見えるものは何だろう、と。3句目の朝焼けは夏の季語ではありますが、空の渚とすれば光の波はゆったりのんびり蕪村ののたりのたりかなの世界につながっているように見えました。4句目の花ニラは春の季語ですがニラの花は夏の季語なのですねえ。写真のニラの花をじっと眺めていると真顔で少し取り澄ました感があるやに思いました。そ知らぬ顔で吐く嘘はいかなる嘘であろうかと考えてしまいました。最後の句は今時の発想で美味そうには見えないなあ。

    1. 感想前ですが…
      花ニラとニラの花は別物だよ!写真は花ニラ。ネギ亜科ハナニラ属。ニラはネギ属。

  2. 花韮はネギ亜科ハナニラ属ベツレヘムの星とも呼ばれているとか。ベツレヘムの星は八芒星だけどハナニラのハナは六芒星じゃないの?よくわからない。韮の花はネギ属ニラで歳時記では夏の季語に分類されていて別物なのだねえ。

  3.  晴れ晴れと顔のほころぶ合格子 /勝美
    梅、桜の間に桃。合格というと桜が一般的かと思いますが、
    でも桃のほっこりした形と濃いめの桃色が、喜ぶ気持ちに近いかもですね。
    この桃、2週間近く経つあいだに芽吹いてきて、どうしようかと思っています。
    土にさしたら根づくのかしら?

     クラインの壷の入り口春満月 /勝美
    クラインの壺が登場するとは、思ってもみず。
    丸い形といえば、最近ガーベラの花の中心に暗黒世界を見ました。
    開ききっていない花の中央が真っ黒いタイプの花があるんですが、
    それがどう見ても深遠でダークで、吸い込まれそうな恐さを感じました。

     朝焼の空の渚や波しづか /勝美
    なるほどねー、空の渚っていいですね。
    そういう視点はなかった。
    よく雲をくじらに例えたりはするけれど。

     花にらや嘘は素知らぬ顔で吐く /勝美
    これ、生協通販で購入したカラーアソートの花ニラです。
    カタログには黄色や赤系の花もあって、それならと思って買ったのに、
    咲いた花は一般によくみる花ニラの白紫色ばかり。
    「ウソでしょう〜!?」とがっかりするこちらをヨソに、
    素知らぬ顔ですまして咲いてますよ、白紫。
    だから、ドンピシャの句でびっくり!!

     防護衣をまとふ草餅桜もち /勝美
    2021年もまだコロナ絡みの句ができてしまいましたね。
    いつまで続くのか…。
    写真が不味そうに撮れてるので、そうみえますが、普通に美味しかったですよ。
    ただ、甘かった!!昔からのお店って甘みを控えるってことをしないね。
    ここのお店のいいところは、着色料を使っていないのか桜餅もうぐいす餅も自然な色なこと。
    マスクなしで対面で買える時が早くくるといいですねぇ。

  4. おはおは。コメントありがとう。桃はいいねえ。桃色もいいねえ。艶やかなのは桜に勝るねえ。顔がほころびます。春満月は暗黒世界からは甚だ遠い存在です。クラインの壷の入り口辺りがちょうどいいのでは、と思いました。空の渚という言葉は思いついただけですがなぎさとかみぎわとかいい言葉と思います。言葉だけで情景が浮かんできます。花にらのしれっとした咲き具合が取り澄ましてよそ行き風な佇まいに見えました。まさかピタリとは驚きました。コロナはいつ収束するのかしら、変異種が活動活発化しているのでこの先が案じられますねえ。桜餅は関西風の道明寺の食べ具合が好き。豊かになるねえ、一時。

  5. ◆晴れ晴れと顔のほころぶ合格子 /勝美
     桃の花は、はっきりした色彩と花ながら、どこか逞しい、芯の強さのようなものが感じられ、正に、合格子に、元気で頑張るように!と言っているような。私は、はかないイメージの桜より、桃の花が好きです!

    ◆クラインの壷の入り口春満月 /勝美
    クラインの壺って何だろう!?と、早速、調べてみましたが、私には難しくて、よくは理解できませんでしたが、春満月を壺の入口に例えてある所が、楽しいし、きっと、その壺の中も明るいのではと、思ってしまいます!

    ◆朝焼の空の渚や波しづか /勝美
    広がる朝焼けは、確かに渚にも見えるなと。波しづかが、空の渚が静かなのかしら?それとも、朝焼けの下に広がる海の波が静かなのかしら?と思いましたが、どちらでも、素敵だなと思います。

    ◆防護衣をまとふ草餅桜もち /勝美
    昨年から収まらないコロナ禍にあっての句、頷けます!先生は美味しそうに見えないとのことですが、私は、カバーで包まれてても、この桜餅草餅は、美味しそうに見えます!(*^_^*)

    本当に久しぶりに、ひねもす俳句を鑑賞し、語りかけてくれている映像とユーモアのある俳句を楽しむことができました!ありがとうございます!

  6. ちいこさん コメントありがとうございます。横浜句会お世話になります。これからもよしなに願います。

  7. >晴れ晴れと顔のほころぶ合格子
    コロナで学童、学生の生活も一変してしまいましたね。
    これが続くと、そっちが普通になってしまいそうです。

    >クラインの壷の入り口春満月
    昼と夜とか裏返る瞬間ということでしょうか?

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