ひねもす俳句:黄金週間


光が丘ダイエーの鯉のぼり
屋内で意気の揚がらぬ鯉のぼり /勝美

徳石公園
春惜しみあふかに車座の遊具  /勝美

赤塚万葉植物園
見詰められ出るに出られぬ蟇 /勝美

牡丹の花盛り
傘差してお目見得歌舞伎めく牡丹 /勝美

3 thoughts on “ひねもす俳句:黄金週間

  1. >屋内で〜
    「空ないじゃん!」と鯉のぼりがぼやいてるようです。
    かと言って、暗くなっても取り込んでもらえないし、
    こりゃ、鯉のぼりにとって過酷な重労環境ですね。
    >春惜しみあふかに〜
    トリュフをねらうブタたち。
    彼らはトリュフで春を感じているのかも知れませんね。
    >見詰められ〜
    確かに、こんなに大勢で見つめられると出られないですね。
    見てる人間を詠むかなと思っていたのですが、
    思いもよらず、見えないカエルを詠まれるとは、スゴイ!
    >傘差して〜
    確かに、番傘がハクを出してます。
    ド派手な牡丹が、まさにカブクって感じですね。

  2. 鯉のぼりは、乾燥場に吊るされた塩鮭みたい。
    トリュフを狙っている豚共と分かっていたら別の句が
    出来たかも。
    あれ程に人だかりが出来たらびびりますよねー。
    牡丹は白波五人男と洒落てみました。

  3. やっぱり空を泳いでこその鯉のぼりですね。
    いくら大きくて立派でも、ダランと所在なげに垂れた
    鯉のぼりはなんか違う。
    色とりどりのブタがなんとなく面白いと思っただけの写真で、
    春を惜しみあってるという言葉が出るとは、思いも寄らず。
    そういや、ブタの色が春っぽいパステルカラーなのも
    ちょっとセンチメンタルな感情にマッチしてるのかも。
    ヒキガエル。これもまた、まさかそんな句が出るとは、です。
    行列をなした人と草の生えた湿地の写真で、そういう想像ができる
    ってことがいい。おかしみを含んだ句が作れるのは作者の余裕ですかね。
    見つめられてカエルも油汗をかいてたりして。
    ボタンは、綺麗なんだけどなんか大袈裟な花だなぁと思ってました。
    花はデカイし。うん、まさに歌舞伎。
    役者は顔がデカイほうが舞台映えするって言いますね。
    ぼや〜と受け取っていた印象を、ピタっと言葉に表せると
    説得力のある句になるんだなと思いました。

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