ひねもす俳句:気の向くまま

美食家の箸置き秋の七草ぞ
美食家の箸置き秋の七草ぞ /勝美
冬を越す鷺は透明化を目指す /勝美
冬を越す鷺は透明化を目指す
乾びたる帽は脱ぎ捨て冬に入る
乾びたる帽は脱ぎ捨て冬に入る /勝美
木犀は鈴なりの金ひけらかす /勝美
木犀は鈴なりの金ひけらかす
此れをしも茸てふらむ食はざらめ
此れをしも茸てふらむ食はざらめ /勝美

「ひねもす俳句:気の向くまま」への8件のフィードバック

  1. 例によって写真についてを先に。

    1枚目の箸置きは、なんと私が小学4年生か5年生のときに学校の課外クラブで作ったもの。
    50年の時を経ても当時のままというのに驚く。

    2枚目のアオサギは、長考したあげくに差した瞬間。魚ゲットか!と思いきや違ったようで、すぐに離していた。

    3枚目の帽子はクヌギのもの。どんぐり帽子も色々で、メルヘン世界では秋になるとオープンする帽子屋があるのかもと思えてくる。オーナーはリスかな。

    4枚目の金木犀。今年は2回戦も咲きそうな感じ。

    5枚目のキノコは、スエヒロタケと画像検索ででたけど、スジウチワタケかもしれない。

  2.  作者本人のコメントもついてないじゃない!
    では私めが感想を。

     美食家の箸置き秋の七草ぞ /勝美
    季節を感じますねぇ…秋の七草という言葉がすでにいい。
    魯山人作か?!という箸置きの写真も相まって、収まりがいいですね。
    収まりがいいだけに、とくに面白くはない。

     冬を越す鷺は透明化を目指す /勝美
    透明化を目指す、なかなか出てこないフレーズと思う。
    これは個性ですね。
    とくに擬人化もせず、具体的な情景描写もせず、
    でもなんかわかる感じがいい。
    私はこの句、イチオシ!
    ただし、写真がないと伝わりにくいかな。

     乾びたる帽は脱ぎ捨て冬に入る /勝美
    これは鷺の句と異なり、汎用性がある。
    どんぐり帽子の写真だけど、写真がなくても鑑賞できる句。
    でもどんぐり帽子の写真と共にのほうがほっこりくるかな。

     木犀は鈴なりの金ひけらかす /勝美
    今年の金木犀はよく保ちましたね!
    長いこといい香りが漂っていました。
    金も銀もありますが、どうぞひけらかしてください、という感じ。
    ひけらかしてると捉えた視点はおもしろい。

     此れをしも茸てふらむ食はざらめ /勝美
    あれ?!この句、よく見たら難しい!!
    やばい!!意味がわからない〜!!
    おしえて!作者!!

    1. 此れをしも茸てふらむ食はざらめ

      惜しい!キノコだけど食えないよねー! っていう意味??ちがう?
      いきなり古語だらけで、平安貴族か!と思いましたよ

  3. 考えあぐねる句はどうかと思いますが此れをしもの文法的分解では「此れ」を「しも」は強調の助詞で「此れ」を強調しています。写真のきのこのような代物が–きのこだとしても食わないよ、と。「らむ」は推量の助動詞。「らめ」はその已然形です。

    1. 古典の授業を真面目に受けてないと解けない句でしたね!解説ありがとう。

  4.  先の文法品詞分解に誤りあり、全部削除して以下に取り替えます。「此れをしも茸てふらむ食はざらめ」の「しも」は副助詞「し」に係助詞「も」が連結した副助詞。「てふ」は「と言う」の変化した言葉。「ざらめ」は打ち消しの助動詞「ず」の未然形「ざら」に推量意思などの意味を持つ助動詞「む」の已然形。句の意味は「此れが茸だとしても食べないよ」です。

    1. 古典の授業の時に声を揃えて「こ・き・く〜」とか唱えた風景を思い出した。
      それにしても、いつまで古語で喋ってたんだろう。公家方のしゃべりだよね?

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