ひねもす俳句:秋思

ヨウシュヤマゴボウ
秋哀れ形に残るもの残り /勝美

スズメガの幼虫

芋虫と言へば江戸川乱歩かな /勝美

フルーツタルト

秋思なほ人数分に分けてもや /勝美

夕焼け

宇宙船秋の暮色残し去る /勝美

砂浜

行く秋は浜にひと影なき如し  /勝美

「ひねもす俳句:秋思」への16件のフィードバック

  1. >秋哀れ形に残るもの残り
    庭先の柿で、カラスに無残に食べられたのもそうですが、
    ひとつだけポツンと残されているのも哀れですね。
    >芋虫と言へば江戸川乱歩かな
    乱歩の芋虫は蝶になれたのでしょうか?
    >秋思なほ人数分に分けてもや
    こういうものは、遺恨が残りやすいですよね。
    切り分けた人は、最後に選ぶとか、共産的なシステムが必要ですね。
    >宇宙船秋の暮色残し去る
    その昔「宇宙船地球号」というCMがありましたね。
    >行く秋は浜にひと影なき如し
    なんだか、毎年夏がちょっとずつ短くなってるような気がします。
    前は、8月いっぱいまで真夏な感じでしたが、今はお盆過ぎると夏も終わった感じします。

  2. のうそうさん おはようございます。コメントありがとうございます。福山の海岸でしょうか。親父の幼かった時代は鞆の浦が遊び場だったらしいです。粟村家の出自の地です。その昔神辺城の勘定方の武士だったようです。廃城されて福山城が出来ました。

  3. >親父の幼かった時代は鞆の浦が遊び場だったらしい
    それ聞いたことなかったような気がするけど。
    いつ大阪に?
    何年か前に訪れた時、福山駅のすぐ近くにどこかの粟村さんの表札がありました。
    鞆の浦の町は通り過ぎただけ。そういうことなら、もっと路地裏も歩けば面白かったかも。
    コメントは後日!

  4. 生前のことは余り詳しくは聞いていないけど、そうらしいよ。神戸の鉄代さんが粟村の先祖の系譜を調べて墓を探したとかいうのは知っているよ。誰にでも過去に連綿と系譜があるものですね。過去というか先祖を見るということをしなかった。過去現在未来の時間軸上にはいるのですけれど。あるのは今だけという暮らしを生きているだけか。

  5. うらわの俳人様 モバラ座の俳人渓春です。強力台風が近づいてきています。東北上陸というこれまでにないコースを辿りそうです。ご用心を…。愁思、以下いただきです。
    ✤秋哀れ形に残るもの残り /勝美
    写真は洋種山牛蒡ですね、これは雑草というにはもったいない様な麗しいほど美しい植物です。実が熟す前の房は房全体が純白でとれも清楚です。本句の“形に残るもの残り”、という表現に惹かれます。以前長野在住時代、埴輪作りの名人と知り合い、彼が私にこう言いました。「私は型ではなく形を作っています。“かたち”の“ち”は血です。型に生命を吹き込むと形になるのです。」と聞いたことを思い出しました。
    ✤芋虫と言へば江戸川乱歩かな /勝美
    怪奇性と芸術性を兼ね備えたこの作品、乱歩の面目躍如ですね。強烈に印象に残る作品です。写真の芋虫君、石だらけの地面を這うのは難儀でしょうね。地表の図柄と芋虫の模様が奇妙にコラボ…。
    ✤秋思なほ人数分に分けてもや /勝美
    平等に分かち合っても何となく愁思、その気持ち何となくわかります。昔ある国の皇帝が言ったとか「人は平等ではない。生まれつき足の速い者、美しい者、親が貧しい者、病弱な身体を持つ者。生まれも育ちも才能も、人間はみな違っておるのだ。そう、人は差別されるためにある。だからこそ人は争い、競い合い、そこに進歩が生まれる。」
    ✤宇宙船秋の暮色残し去る /勝美
    宇宙船の置き土産?地球も何十億何百憶という生命を運びながら宇宙を旅する宇宙船ですよね。小津安二郎監督の東京暮色という映画がありましたが、画面全体に哀愁が漂っていました。とても暗い映画で、評判はいまいちだったようです。
    ✤行く秋は浜にひと影なき如し  /勝美
    秋ならでは景色、秋を惜しむ気持ちと誰もいない海の光景とが見事にマッチしています。私の住む九十九里浜の海岸(驚海岸という変な名前)もこの光景になるのは間もなくです。今回も楽しませていただき有難うございました。

  6. 溪春さん こんにちは。今回も楽しいコメントをありがとうございました。ひとつの句から各人の様々な思いが語られそれが快い刺激になります。またよろしくです。

  7. こんばんは
    朝晩はすっかり秋ですね。
    しかし、まだまだ残暑は続くでしょう。
    先日はお世話さまでした。科学博物館は何度行っても
    好きな所です。またゆっくり行きたいです。
    明日で八月も終わりですが、今年は変則な台風襲来
    で各地は困惑しているようです。
    江戸川乱歩の芋虫は問題提起の短編でしたね。
    今回のお気に入り二句です。
    宇宙船秋の暮色残し去る  /勝美
    芋虫と言へば江戸川乱歩かな /勝美

  8. 由人さん おはようございます。コメントありがとうございます。今日は発送の仕事に行って来ます。吟行面白かったです。次回は東博など如何でしょうかね。江戸川乱歩の耽美的でサドマゾのめくるめく世界に惹かれた時がありましたね。

  9.  台風10号が過ぎますと、急に秋めいて参りましたが、勝美さんに於かれましては、益々絶好調のご様子、何よりです。
     相変わらず、思い付くままに、小生の独断と偏見で、所見を纏めさせて戴きました。失礼の段、ご容赦下さい。
    秋哀れ形に残るもの残り /勝美
    この写真は何の実ですか?見事に熟した房々ですね。確かに、秋というのは、色々な物の集大成の時期なのですね。散るものは散り、実るものは実り、形のあるものはそれなりに残るものなのですね。
     その様な見方をしてみますと、この「秋哀れ」という季語は、何かピッタリとしてきますね。この句だけでは、よく意味が汲み取れませんでしたが、写真を見比べながら推敲致しますと、勝美さんの言わんとされる意図が見えて来ました。流石は勝美さんですね。勉強になります。
    芋虫と言へば江戸川乱歩かな /勝美
     写真の虫は、黒地に黄色い線の入った、見るからに気色の悪い虫ですね。この様な虫を見ていますと、確かに、芋虫⇒江戸川乱歩の「芋虫」⇒彼の書く怪奇小説の世界へと連想が飛躍して行きますね。
     勝美さんのこの連想の飛躍に私も共感致しました。
    秋思なほ人数分に分けてもや /勝美
     どう切れば、均等に、人数分通りに切り分けられるのか?と、頭の中で考えながら、ケーキを切ろうとしている写真。その考えている姿を「秋思なほ」という季語で、うまく表現されましたね。この季語で、この句は成功しましたね。
    宇宙船秋の暮色残し去る /勝美
     写真は「夕焼け空の秋の暮色」ですね。この写真をじっと眺めていますと、確かに、今、宇宙船が空の彼方へ、飛び去って行った後の様な感覚に引摺り込まれますね。勝美さんの想像力の豊かさに、改めて感心させられます。夢がありますね。
    行く秋は浜にひと影なき如し  /勝美
     暑い夏の間は海水浴の人たちで大賑わいだった砂浜も、秋になった今は、この写真の様にひと影一つ見当たらない。いわゆる季節の移ろいを如実に表現していますね。
     この一枚の写真から「行く秋」への時の流れをうまく表現されましたね。お見事でした。
     色々と勉強させて戴きました。有難うございました。
     次回の横浜句会・食事会を楽しみにしています。 

  10. 喜信さん おはようございます。コメントありがとうございます。喜信さんのように鑑賞して頂けるのは作者にとっては望外の喜びです。
    9月の横浜句会楽しみです。

  11. こんばんわ。昨日は横浜句会お世話になりました。予報では雨が降るとありましたがとても良い天気で句会も成功と思います。また科学館の吟行楽しかつたです。いつもながら作品には驚きを感じます。
     芋虫と言へば江戸川乱歩かな 勝美
     なにかわからないままに写真を見ていると芋虫の気味の悪さと乱歩の怪奇さがマッチしてくる。奇妙なあじのする句
     秋思なほ人数分に分けてもや 勝美
     季語の愁思がどれほどのものかわからないままケーキを切り分ける写真からかえつて秋のもの寂しさが強められて感じる。

  12. ハカリさん おはようございます。本田さんを招いての横浜句会は良かったですね。横浜の実力を示せて良かった。科学博物館吟行は俳句力が鍛えられましたよね。これからもよろしくです。コメントありがとうございます。勝美もハカリさんも江戸川乱歩は幼かりし頃楽しんだ仲ですね。耽美趣味はなかったでしょうがね。

  13.  秋哀れ形に残るもの残り /勝美
    なんで「秋哀れ」なのかなぁ。
    形に残らないものはなくなってしまうから?
    反対に残ることが哀れ、もあるかな。
    セミの死骸とか。踏み潰されたコガネムシとか。
    私は秋好きじゃないんで、夏の終わりが近づくと
    もうそれだけで嫌な気分になります。
     芋虫と言へば江戸川乱歩かな /勝美
    江戸川乱歩は、小学生の頃学校の図書館で読んで、
    帰り道が怖くてしょーがなかったことがあります。緑の部屋がでてくる本。
    だからあまり読んでないのです!
     秋思なほ人数分に分けてもや /勝美
    秋といえば収穫の秋。みんな等しく分けるのだ!
    秋の憂いもみんなに等しく分ければ、一人分は少なくなりますね。
     宇宙船秋の暮色残し去る /勝美
    秋は、夕焼けが似合いますね。 
    眺めていると、茜色の雲の中に突入してみたい気になります。
    「ふわふわだね〜!」と言うと
    「違うよ!ホコリと氷のつぶで冷たくてザリザリだよ!」と
    10才の覚えたての知識で反論されます。
     行く秋は浜にひと影なき如し  /勝美
    もう行く秋ですか。来たばっかなのに。
    あっという間に賑わって、あっという間に去っていく…。
    たしかに海水浴場そのものですねー。

  14. あわさん コメントありがとう。形が残るもの、形がなくなるもの、夫々に哀れが内包されているのではないのかなあ。秋思も切り分けて一人分だけの秋思が残るというのもなんだか考えてしまうのです。
    人気(ひとけ)のない海は歌にもありますよねえ。物思う秋なのですね。

  15. >秋思も切り分けて一人分だけの秋思が残る
    それが「なほ」なのですね。
    どれだけ切り分けてもゼロにはならない。
    でもだからこそ俳句になるわけで!

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